検索窓
今日:33 hit、昨日:34 hit、合計:151,375 hit

強制連行 ページ29

「だから、顔だよ顔。可愛い子がいたかいなかったかの話」

「ああ、なるほど」

「翔平は相変わらず興味なさそうだな」

「っていうか練習中に何やってんですか」

ま、今更だけどと翔平は思いながらも言わずにはいられなかった。

すると中田がやって来て「極上の花丸がいたぞ!」と言った。

「中田さん」

「今からその子達と飲みに行くぞ!」

「中田さんが言うなら期待大ですね!」

キャッホーと盛り上がる選手達。

エレベーターが丁度来たので全員乗る。

1階を押してみんながワクワクしている中、翔平は11階を押した。

「翔平?」

「夕食会場、11階ですよね」

「何言ってんだよ!おまえもこのまま1階まで行ってタクシーに乗るんだよ!」

「ええ?オレは行きませんよ!」

中田は他の選手達に目配せすると、翔平は両端からガシッと掴まれた。

「ちょ!何するんですか!」

「いいかそのままタクシーに乗り込むまで離すなよ」と中田。

「御意!」




そして逮捕された犯人のように翔平は後部座席の真ん中に座らせられていた。

「翔平ちゃーん、そんなに絶望せんと」

「今から沖縄のおいしい料理を食べに行くのに」

「フン」

着いたらそのままこのタクシーでとんぼ帰りしてやる、と翔平は思った。



しかし、タクシーを降りる時にまた両端からガッシリと捕まえられていて、そのタクシーは去って行ってしまった。

翔平の企みなどお見通しだったようだ。

低層階ビルの屋上にあるレストランへと向かい、テラス席へと案内された。

「中田さーん!」

かわいい女性の声がした。

テーブルに着座している女子5名が手を振っている。

その中に久我がいた。

「お待たせしてごめんね」

中田がそう言いながら久我の隣に座り、他の選手達も女子の間に座っていく。

翔平は(中田さん、何かわいい声出してんの?キモ・・・)と心の中で思いながら、残りの席に適当に座る。

右隣は同僚、左隣は5人の中でもフツメンの女子だったのでかえって安心した。

ケバイ女子は苦手である。

合コン?→←品定め



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (212 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1109人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:琥珀 | 作成日時:2023年7月15日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。