追っかけ計画 ページ27
「そうそう。で、野球ができるならさぞかし同じ学校の女子とかすごかったんじゃないかなーって。そう言う子ってどの学校にも一人くらいいるじゃん?」
「うんうん。・・・でも、ウチの学校にも人気のある男子いたけど、私にはすごく優しかったんだよね」
へーそうですか・・・、とAは思った。
「彼氏だったりしたんだ?」
「まあね。だから大谷君はやっぱり変わってると思う」
つまり、自分のかわいさになびかないなんて、ってこと?
久我ちゃんは確かにかわいいけど、そういうプライドがある子なのね、とAは納得した。
「そういえば大谷君って今、沖縄なのよね?」
久我が言った。
「え?」
なんで知ってるの?と思った。
「キャンプインしたの報道されてたよ?2月から始まるけど先乗りしたって。2末までキャンプなんでしょ?」
「詳しいね」
「テレビやネットを見てればわかるってw 2月なら時間できるから沖縄行ってみようかな〜って思って」
「え?」
「旅行がてら・・ね。もちろん練習の邪魔とかしないわよ?ファンに混じって見に行くだけで」
「久我ちゃんが?」
「え?ヘンかな?」
「いや・・一人でいくの?なんか久我ちゃんが一般人に混じってキャーキャーやってるの想像できなくて」
「いくらなんでも一人では行かないよw 行くなら大学の友達とだけど」
「だったら一安心」
って言うか、一安心どころじゃない。
もしかして久我ちゃん、翔平君のこと好きになっちゃった?
Aは複雑な心境にかられた。
そんな話をしていると、
「では、megamiちゃんと久我ちゃん、よろしくお願いしまーす!」
スタッフから声がかかった。
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作者名:琥珀 | 作成日時:2023年7月15日 15時