兄との違い ページ24
いきなり妻のことを聞かれて焦る龍平。
「ご、合コン?」
「へぇ〜、結構ハイレベルな合コンだったんですね」
「まあね^^;会社の同僚が主催で、頭数揃えるために参加したんだ」
「おー!そこで運命の出会いってわけですか〜」
Aは感動した。
すると翔平が「兄ちゃんの話聞いたときに思ったんだけど、地方のテレビ局とは言え、涼子さんっていわゆる女子アナじゃん?なのにウチの両親あっさりと許したじゃん?」と言った。
「まさか、お前には『女子アナ、女優とは交際・結婚禁止!』って言ってる件のことを言いたいわけ?」
「そうそう。なんでオレだけ?って感じに思った」
「そりゃ、オレとオマエでは収入の桁が違うだろ。オレは普通のサラリーマン並みだからお金目当てでないことは明白。下手したら彼女のほうが高給取りだったし・・・それに結婚決まるまでおまえが弟ってことも知らなかったしな。挨拶に実家に来て初めて知ってビックリしてたくらいだから・・・それでお父さんたちは許してくれたんだよ」
「なるほどなぁ」
翔平がそう納得していると、Aが言った。
「翔平君って女子アナや女優さんと付き合ってみたいんだ?」
「え? いや!そういう意味じゃなくて!兄ちゃんとオレの相手への条件がどうして違うのかなって思っただけ」
「ふうん?」
「実際興味ないって!知ってるくせにぃ」
必死で弁解する翔平を見て龍平は爆笑した。
そしてちょうど駅に着いたので龍平はロータリーに停めた。
「Aちゃん、本当に家まで送らなくていいの?」と確認する龍平。
「はい、雪積もってるから1時間以上かかっちゃうんで。花巻の駅まで父に迎えに来てもらいますし^^」
「そう。じゃ、気をつけてね」
Aは車から出ると龍平にお礼を言った。
1107人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:琥珀 | 作成日時:2023年7月15日 15時