僕のMEGAMI［2］ (ページ19)

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兄の洞察力ページ19

一方、龍平が「彼女、2日後にウチに来るの？」と初耳だったので運転しながら聞いた。

「うん。お母さんには話してあるんだけど。ってか母さんが連れてこいってうるさいし」

助手席で車内の音楽を選びながら翔平が答えた。

「母さん達知ってるんだ？」

「Aのこと？知ってるよ、高校時代からの付き合いだし」

「いや、そのことは知ってる。俺が言いたいのはmegamiがあの子だってこと」

「え？」

「知らないの？」

「いや、話したことないから。っていうかどうして兄ちゃん知ってるの？」

「見りゃ分かるけど？」

「いつから？」

「さっき初めて会ったときに」

翔平はそれを聞いて兄の洞察力に感心した。

「・・・すげーな。姉ちゃんと違って見る目あるんだ。さすが」

「え？紗結は知らないの？」

「うん。だからmegamiとメディアに出るとイライラしてるw」

龍平はそれを聞いて爆笑した。

「そういえば・・・確かに紅白かけてた時、なんかテレビ睨んでたわ。そういうことかw」

「睨んでたの？」

「いい加減教えてやれよw」

「いや、megamiの正体は極秘だから家族でもそうペラペラ話すもんじゃないかなって。だから特に話してないんだ」

「なるほど。彼女を守ってんだな」

「せめて大学卒業するまではね。とは言っても、それまで続けてるかどうかは知らないけど」

「就活あるしな。そのまま芸能界入りするなら知らんけど」

「いやいや、芸能界には入らないよ。弁護士になるって言ってたから」

「弁護士？へぇ～、ちゃんと将来設計立ててるんだ」

「モデルの仕事も留学資金貯めてるだけだからね」

「そういうことかぁ」

龍平はその話を聞いて「じゃあ、俺もむやみに話さないことにするよ」と言った。