僕のMEGAMI［2］ (ページ13)

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ファンサページ13

「はーい」

「手前から奥まで満遍なくお願いね、偏らないように」と倉本。

そして「ファンサが終わったら、また大谷君と一緒に突き当たりの撮影ブースまで歩き、そこで撮影に応じてください」と言った。

「そこでは係員の人の指示に従いながら中へ入ればいいから。そのあと軽くインタビューがあるみたい」

そんな説明をしているといよいよリムジンを降りる時間がやって来た。

担当のスタイリストとメイクに最終お直しを受けると倉本が先に外に出て扉がガラッと開いた。

レッドカーペットの両端で推しの登場を待っているファン達の大歓声と共に、カメラのフラッシュが翔平とmegamiをとらえた。

「わぁ！大谷カッコイイ！」

「megamiちゃん、かわいい！日本人形みたい！」

歓声が鳴り止まない。

中継のレポーターが「今、今年最高のカップル、大谷選手とmegamiさんが到着しました！二人とも艶やかな和装でこれまた素敵です！」とカメラに向かって話している。

倉本から伝授されたとおり、まるで映画俳優のようにファンサ(サイン)をしながら二人とも前へと進んだ。

そして撮影ブースでポーズなどの指示をされながら撮影に応じる。

『まるで神前式の新郎新婦だなw』

『大谷、結構和服似合う！』

『megamiちゃんの振袖上品で素敵だな〜』

とかいろいろSNSで話題に。

やっと撮影から解放され局の中に入れてホッとしたが、最後の砦、レポーターのインタビューが待ち構えていた。

「お二人とも今日は素敵な和服姿ですね」と女性レポーター。

特に翔平を見て目がハートになっている。

翔平が素直に「スポンサーのサイナスさんや花生堂さんから出演のお祝いにご用意いただきました」と答えた。

「それは太っ腹ですね！とオーバーな」リアクションをするレポーター。

そして続けて言う。