休憩時間の二人 ページ45
「ううんw」
「だよね。倒れないでね」
「空腹ってわけじゃないから大丈夫。あとでサプリ飲んどくし・・・今日は泊まりだよね?」
「うん」
「じゃあ、終わったらどこか食べに行こーよ」
「でも、これ終わったらみんなで打ち上げって言ってたよ?」
「え?そうなの?」
「今日で撮影終わりだからって。お店どっか予約してるって倉本さんから聞いたけど」
「なんだー、久々に二人きりになれると思ったのにな」
「いや、それは当分無理ですねー。翔平君、私の代わりに週刊誌に張られてるんでしょ?」
「らしいね、知らんけどw」
megamiは事務所の徹底した防衛もあって週刊誌は近づけないようになっているため、翔平を張っていればmegamiとのことが分かるのではと思われているらしい。
翔平はAが無事なら、いくら張られてもボロは出ないと自信を持っているため気にしていない。
だから、こういう撮影場所で一緒になって二人のわずかな時間を楽しむしかないのだ。
Aと翔平は最近の近況や面白話を延々と歩きながらしていたが、ゆっくりと走り出した。
ちょっかい出し合いながら走る二人。
「あの二人、すっかり仲良くなりましたね〜」
倉本がのんきに眺めている。
「翔平はベンチでもそうだけど、現場の雰囲気を明るくしようと努めるタイプですからね」
日ハムの広報担当者が言った。
そして監督が二人を見てカメラマンに「ちょっとカメラ回して」と言った。
翔平とAの自然な笑顔がとてもいいと思ったのだ。
走り終わるとストレッチをし、キャッチボールする二人。
「なんかなんでもない事なのに映画のワンシーンみたいでいいですねぇ」とスタッフがウットリと眺めていた。
「このあとの撮影不要なくらいいいかもしれん」と監督がつぶやいた。
一応、撮影計画は全うしたのだが、この休憩時間中にこっそり撮影されたシーンが見事な編集で抜群に良い作品に仕上がったのだ。
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琥珀(プロフ) - ユウナさん» 感想ありがとうございます🥹大谷さんがよく寝るって言う話を読んでたら眠くなりましたwまたよろしくお願いします☺️ (6月8日 12時) (レス) id: 6af7a161af (このIDを非表示/違反報告)
ユウナ(プロフ) - こちらのお話もとっても楽しみです!💞誤字脱字は気にならなかったです!お疲れのところ更新ありがとうございます🙇🏻♀️💞ゆっくり休んでくださいね (6月8日 1時) (レス) @page6 id: 009c333368 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:琥珀 | 作成日時:2023年6月7日 22時