僕のMEGAMI

クライアント ページ30

大手だけあって、政治家や企業、芸能人、スポーツ選手など幅広い分野の顧客がいるが、任侠の世界にまで顧客がいるとは。

しかも誰もが知っている「組」である。

時々、どこどこの組と抗争して、構成員逮捕などニュースで流れるからだ。

しかし、ハロウィンになると地域の皆さんにお菓子配りもしていて、つかみどころのなさも感じるが。

「ま、彼らも常に悪に加担してるわけじゃないからね。正当性があればその辺りは弁護するよってことなので」

「勉強になります」

「それでさ、今からこの依頼案件の聞き取りに行くから同行をお願いしていいかな？」

「承知しました」

パラリーガルは弁護士秘書とは違い、公的書類の取り寄せや契約書・裁判提出書類の草案作成など弁護士の補助業務をこなしたり、現場に同行したりすることもある。

ちなみに弁護士秘書はスケジュール管理、電話対応業務など一般的な事務、ゴミ出しなどの雑務を行なう。

Aは、外出準備をすると佐々木と虎武流会本部へと向かった。

安全のため運転は秘書が行うことに。


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「では、この内容で訴状を作成させていただきます」

「よろしくお願いします」

思いのほか、組長の表山(おもてやま)は腰が低く、丁寧な言葉遣いなんだなとAは内心驚いていた。

もちろん、怒ると怖いのだろうけど。

そして一通り仕事が終わり片付けをしていると「助手のあなた、なんて言ったかなあの子に似てるな」と組長が雑談の中でそんなことを言い出した。

「？」

すると組員が「このかたでしょうか」とファッション誌を持ってきた。

Aが表紙になっているファッション誌だが、どうしてそれをあなた方が持ってる？と不思議に思った。

似てる？→←無視

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