僕のMEGAMI

大切なこと ページ17

『ところでmegamiさんの背番号『01』は何か意味があるんですか？』

『私のラッキーナンバーです＾＾』

それを聞いて本当の理由を知っている翔平は微笑する。

『最後に今日対戦する両チームにひとことお願いします』

『日本ハムファイターズと阪神タイガース両チームの皆さん、頑張ってください！そして両チームのファンの皆さんも楽しみましょう！良いゲームとなりますように！』

『うわ、両チーム、勝利の女神にメッセージいただいてやる気満々になっているようです』

アップを始めた日ハムと阪神のベンチが映し出される。

『それでは、megamiさんと大谷翔平選手でした〜！皆様、今一度大きな拍手をお願いいたします！ありがとうございました！』

観客の大歓声の中、Aと翔平は両手を挙げお辞儀をするとマウンドを後にした。



「お疲れ」

翔平が中に入ったところでAに声をかけた。

始球式が終わったら通路で待ってて欲しいと広報から言われている。

「今日はありがとう。試合は残念ながら見れないんだけど頑張ってね」とAが言った。

「交流戦だから気楽にやるよ。これから帰京？」

「うん。明日パラリーガルのバイトがあるんだ」

「はは。忙しいね」

「忙しいけど休みたくないもん」

こんなに人気者になったのに、パラリーガルのバイトも続けてるってAらしいな、と翔平は微笑ましく思った。

Aに言わせれば、パラリーガル ＞ モデル業だ。

モデル業はあくまでも生活資金と貯金が目的。

司法試験には昨年現役で受かってはいるが学生だとインターンができないためお預けとなっていた。

その分、『弁護士事務所の仕事は大切に』を信条に優先しているAだった。

ただ、モデル業もそう滅多にできるものではないのでそれなりに楽しんでいる。

「Aが元気ならそれでいいよ。あ、でも・・・」

翔平はAと会ってから気になっていたことを聞いてみた。

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