第10話 ページ25
見た目ではさほど力はほとんど変わらなさそうなのに、どうしてびくともしない?
一条流架は片手だけで僕の両手を押さえてる。こんなことがただの人間に可能だろうか。
もう答えはすでにわかっていた。一条流架は吸血鬼……ただ、それを認めたくなかっただけ。
ここに来る前、冬夜には一人だと危ないって止められた……どうしていまさら、そんなことを思い出すのだろう。
僕が居なくなっても誰も悲しまない、そう思っていたけど違った。だって、今日の冬夜はいつも以上に僕のことを本気で心配していたから。
僕はそんな大事な親友の冬夜の言葉を無下にして、今ここにいる。
これは冬夜の忠告を聞かなかった僕への罰……。
「ほんと、美味しそうな匂い……抵抗が無駄だってことわかってくれたようで良かったよ。それじゃあ、このまま君の血、もらうね。いただきます」
「っ……」
一条流架は口を開け、その鋭く尖った牙は僕の首筋へと真っすぐ向かう。
「一条君、今日は吸血までは許可していませんよ」
「……!?」
僕は声の聞こえるほうへと視線を移す。すると、そこには……
「如月A、今すぐ眠れ」
「あ……」
目の前にいる一条流架の声をただ聞いただけなのに僕の意識は徐々に遠のく。
一条流架の瞳の色が赤い?あれ、ここに来た時からこんな目の色をしてたっけ?
「君が来るのが遅いから、ついイタズラをね」
「イタズラにしても度が過ぎますよ。今日のことは彼の記憶から消しておきなさい」
「そのほうが良さそうだね、学校で変に聞かれても困るし。それに彼は君が言うとおり頭が良いからね。如月A君、今日ここであったこと聞いたことは全て君の記憶から抹消されるよ。俺の手によってね。それじゃあ、おやすみなさい……」
一条流架は僕の頭を撫で、呪文でも唱えるかのように何かを呟いた。
一条流架と話していた人物は僕のよく知っている声で……朦朧としている中で、一条流架の表情が僕には何故か悲しい顔をしているように見えた。
そして、僕の意識はそこで途切れた……。
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柊黒炎(プロフ) - ユーンさん» ユーンさん、返事が遅くなりましたが応援コメントありがとうございます。更新速度はかなり遅いですが、自分のペースで頑張っていこうと思っていますので最後まで応援よろしくお願いします。 (2017年11月20日 23時) (レス) id: efc399b360 (このIDを非表示/違反報告)
ユーン - 吸血鬼ハンター………かっこよすぎる〜〜〜〜〜!!\(=>д<=)/これからも頑張ってください!! (2017年10月23日 21時) (レス) id: f77b1d313c (このIDを非表示/違反報告)
柊黒炎(プロフ) - すずはver.アニヲタさん» 応援コメントありがとうございます。とても励みになります!更新は不定期にはなりますが、応援よろしくお願いいたします。 (2017年10月9日 17時) (レス) id: 0630f0c510 (このIDを非表示/違反報告)
すずはver.アニヲタ - かっこえぇぇぇ!! 続きがきになるぅぅぅ! (2017年10月9日 15時) (レス) id: 72db204b8d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柊黒炎 | 作成日時:2017年9月17日 0時