主人公の過去その１ ページ3
「ただいま、A」
「A、いい子にしてた？」
「おかえりなさい、父さん、母さん」
僕は仕事から帰ってきた父さんと母さんを玄関まで出迎える。
近所では美人と言われている如月奏(かなで)、腰まである長い黒髪は荒れることなく凄く綺麗だ。
僕からしたら、かなり身長が高く見える如月和人(きさらぎ かずと)。
母と父、そして僕、如月Aの３人で暮らしている。
母の家庭はお金持ちだったらしく、結婚を反対されたが、父は星ヶ丘高校在学中に生徒会長をし、成績も常に上位だった父の凄さを認めたこともあり、大学卒業後、二人は結婚したと聞いた。
だけど、結婚したすぐはなかなか子供が出来なかったという。
僕はやっと出来た子供らしい。そのため、二人は僕のことを溺愛している。
母も父も毎日仕事でほとんど家にいることは無かったが、仕事の休みがとれた時は僕が行きたい場所に連れて行ってくれる。僕はそんな二人が大好きだった。
父はいつも一人の僕に何か欲しいものはないか？と聞いてきたが、僕は何もいらないと答えていた。母はそんな僕を見て無理をしないで正直に欲しいものを言っていいのよと言う。
だけど、本当に欲しいものなど無かったのだ。
友人は僕の親を子供の僕を置いて毎日仕事に行くなんて酷いなどと言うが、僕はそうは思わなかった。
僕の母と父の仕事は他の人とは違う。
それは吸血鬼を殺すことを専門にしている吸血鬼ハンター、通称「吸血鬼対策組織」に所属しているということ。
この現代社会には都市伝説だと言われている吸血鬼が実在する。
その中でも人を無差別に襲い血を吸う吸血鬼がいて、一般人を吸血鬼から守るために吸血鬼対策組織は存在している。
だけど、まだ小学生の僕には早いと詳しいことは教えてくれない。
吸血鬼対策組織にも色々な役職があったり、吸血鬼にもいろんなタイプがあると大雑把には話してくれるけど、それ以上のことを聞いても二人は答えてくれなかった。
僕は一般人を守るために吸血鬼と戦う両親を尊敬していた。元々、正義感が強く、他人のために何かをしたいという二人だったからこそ気が合い、同じ仕事をしているのだろうと納得出来た。
僕はこの暮らしに満足していた。
普通に学校へ行き友人と会話し、家に帰れば夜遅くに両親が帰ってくる。
こんな平穏な日々が続くと信じていた、あの事件が起こるまでは・・・。
それは僕が中学生になったばかりの頃、あの出来事は今でもせいめいに覚えている。
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柊黒炎(プロフ) - ユーンさん» ユーンさん、返事が遅くなりましたが応援コメントありがとうございます。更新速度はかなり遅いですが、自分のペースで頑張っていこうと思っていますので最後まで応援よろしくお願いします。 (2017年11月20日 23時) (
レス) id: efc399b360 (このIDを非表示/違反報告)
ユーン - 吸血鬼ハンター………かっこよすぎる〜〜〜〜〜！！\(=＞д＜=)/これからも頑張ってください！！ (2017年10月23日 21時) (レス) id: f77b1d313c (このIDを非表示/違反報告)
柊黒炎(プロフ) - すずはver.アニヲタさん» 応援コメントありがとうございます。とても励みになります！更新は不定期にはなりますが、応援よろしくお願いいたします。 (2017年10月9日 17時) (レス) id: 0630f0c510 (このIDを非表示/違反報告)
すずはver.アニヲタ - かっこえぇぇぇ！！ 続きがきになるぅぅぅ！ (2017年10月9日 15時) (レス) id: 72db204b8d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柊黒炎 | 作成日時：2017年9月17日 0時
