アイドル《赤》

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私はまだ大毅くんのことが大好きで、



きっと大毅くんも同じ気持ちでいてくれて。










ここで頷けたら、2人またやり直せるんだろう。


















でもまだ私には、そんな度胸はないや。







また別れないといけなくなったら、ってどうしても考えちゃう。






人気に火がついてきた今だからこそ、私とは付き合わない方がいいんじゃないか、って考えちゃうよ……















『……ごめん、すぐには答えられない。』




重「…ん、ええよ。ずっと待っとるから。」



















……大毅くんのその優しさに何度救われて、何度傷ついただろう。









好きな人は喜怒哀楽の全てを私に与えるから困る。














涙を拭って立ち上がる。






そろそろ、病院に戻らないといけない。


















玄関に向かって歩き出すと、後ろに着いてくる大毅くん。












靴を履いて、つま先でトントン、と床を叩く。









『……じゃ、今日は急にごめん。

……ちゃんと話せて良かった。』





重「…また、いつでも連絡してな。

今度は俺が会いにいくから。」





















ドアを閉めて、階段を降りる。








所謂復縁、というものを求められて、それを断っておきながら、

会いにいく、という言葉に舞い上がってる私は、やっぱり単純で、どうしようもない。







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