オトコギライ《桃》

#キライ ページ22

小瀧side







外よりは多少暖かい体育館に入って、Aちゃんを探す。






手前のコートやったから、思ったよりすぐ見つかった。













めっちゃ汗かいて頑張っとんなぁ……

















……けど……
















折角ボールが回ってきてもドリブルは不格好やし、



相手にすぐ奪われてもうてる。





戻るのも遅い。


















小「……ほんまにバスケ苦手やったんか…」













言うてくれたら練習とか付き合ったんに……







…絶対嫌がるか。






















小「……おっ！」












色々考えとると、誰かが取りこぼしたボールが転がってきた。











ボールを持って顔を上げると、そこにはAちゃんの姿。
















小「……あー、…いや、頑張れっちゅう応援に……」





『……ボール。』





小「あ、はい……」














ボールを受け取ったらすぐコートに戻ってまうAちゃん。










試合中やから、ってわけやないよなぁ……















うお、てか審判神ちゃんやし。

めっちゃこっち見とるやんけ。



















小「…流星んとこ行こ。」















ギャラリーで観戦しとる姿を発見して、そっちに向かおうとした時。


















ガン！！！！！！！！！






















体育館に鈍い音が響いた。









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