オトコギライ《桃》

#キライ ページ13

小瀧side








…………いや、待て待て。

落ち着け俺落ち着け小瀧望！！！！！







…俺は今、何を見て可愛ええと思った？








































Aちゃんの"反応"、"行動"









答えはとっくに出とるのにまだ認められへん俺がおる。







よく考えてみい、あの暴言中指女やで？





容姿が整っとるんは否定せんよ。

やけど、外見以外で可愛いと思ったことなんて……
















神「…あれっ、のんちゃん、Aは？」






視線を上げれば、サッカーが終わって汗を拭いとる神ちゃんの姿。





……慣れた手つきで触るスマホでは、きっとAちゃんに連絡を入れとるんやろう。















重「どうせ小瀧来たから逃げてもうたんやろ。」





藤「望の嫌われようえぐいもんな笑」
















好き勝手言うとる2人に反応する気力も今はなくて。









Aちゃんを心配する神ちゃんの姿は、傍から見たら彼女を心配する彼氏のようで。











なんや、この2人お似合いやんって勝手に悔しくなった。














……いやなんで俺が悔しなっとんねん。

















重「…小瀧ー？何ぼーっとしとん。神ちゃんもう行ってもうたで？」









小「…あぁ、せやな。行こ。」















重たい腰を持ち上げて2階にある教室まで歩き出す。















藤「……望、なんか変やで。どしたん？」













いつも通り接しとったつもりなんやけどな。





伊達に一緒におらんってか。













この2人があてになるとは思わんけど……。













一応同じ男やし、聞いてみても損はないか。









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