マネージャー 無表情 理由。[WEST]

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あなたside








家に帰って、社長と斎藤さんにも事情を説明した。




仕事に大きな穴を開けるにも関わらず、暖かく背中を押してくれた。


















鞄から見える1つの長方形を取り出す。





年を明けて始まるツアーに備えて購入したスケジュール帳。


開いてみれば、約半年先まで予定がびっしりと書き込まれている。





ページを捲るとライブや、取材、収録の予定は勿論、メンバー1人1人の改善点や会議で決まったことが書いてある。

















『……っなんで、こんな身体なの…！』








ずっと胸の中に閉じ込めていた弱音がぽつり、1人だけの部屋に零れる。









病気が治る確実な方法なんてないから。だから弱音を吐いても仕方がない。前を向かなきゃ。私は何もおかしくない。考えすぎるな。だめだ。我慢。平気なフリをしろ…………















自分に言い聞かせていた言葉が無意味に感じる。












自分のしたいこともろくに出来ずに仕方ないなんて思ってるわけないじゃんか。















前を向く？





弱音を吐くな？





病気なんて割り切れ？












































































私はそんなに強くないよ？





































暗い現実から目を背けるために、まだ新しいスケジュール帳をゴミ箱の中に放った。























少し、私の我儘を聞いてください。

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