第四三話 地雷 ページ48
木兎「うーん…やっぱメガネ君さ、"読み"は良いんだけどこう…弱々しいんだよなブロックが!腕とかポッキリ折れそうで心配になる!ガッ!っと止めないとガッっと!」
と木兎先輩は言った。
月島「僕まだ若くて発展途上なんですよ。筋肉も身長も、まだまだこれからなんで」
木兎「むっ?!」
『ははは…』
私は苦笑いをした。
黒尾「悠長なこと言ってると、"あのチビちゃん"に良いとこ全部持ってかれんじゃねーの?同じポジションだろ?」
(もしかして、翔陽くんのこと?)
月島くん、更にイラついたのだろう
直ぐに言い返すと思いきや、月島くんは少し下を向きながら黙ってしまった。
(月島くん…)
月島「それは仕方ないんじゃないですかね〜日向と僕じゃ、元の才能が違いますからね〜」
『…!』
✿
すると、
犬岡「あっ!またスパイク練ですか?!」
夜久「おいリエーフ、転がってんじゃねぇ!」
灰羽「げっ、夜久さん!」
夜久「″げっ″って何だ!ほらさっさと立て」
灰羽「いや、もう完璧なんでブロックの練習を」
夜久「ほお、じゃあ見せてもらおうか」
音駒の面々がガヤガヤと体育館に入ってきた。
その様子を見た月島くんは、じゃあお役御免ぽいんで、とにこやかに軽く頭を下げる。
黒尾さんが引き止めるような声をかけるも、聞く耳を持たずに体育館から出ていった。
赤葦「…なんか地雷踏んだんじゃないスか、黒尾さん」
黒尾「えっ」
木兎「おっこらっした〜大失敗じゃん、挑発上手の黒尾クン?」
『お疲れさまです…。黒尾さん…。』
空「まぁ、あんなこと言われたらね…」
黒尾「いや、だって思わないだろ」
空「何を?」
黒尾「烏野のチビちゃんは確かに得体が知れないし、脅威だけど技術も経験もヒヨコだろ。それにあの身長だし」
空「まぁ、確かに、夢羽と似てるけどね、日向。でも、夢羽のほうが技術は上の上だから」
『空ちゃん…』
私は苦笑いをした。
黒尾「それをあの、身長も頭脳も持ち合わせているメガネ君が…チビちゃんを対等どころか、敵わない存在として見てるなんてさ」
『ですけど、きっと彼には良いきっかけになったと思いますよ。きっと、すぐに月は顔を出す。』
空「はは、また夢羽。難しいこと言ってる!!」
『そうかな?』
黒尾「よく。見てるな夢羽ちゃん」
『まぁ、昔から観察は好きだったので…』
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作者名:メープルclover x他1人 | 作成日時:2023年1月7日 20時