第三八話 夢主ちゃんの過去 壊れる兄弟の絆 ページ40
母「夢羽ちゃん!!良かった!心配したのよ?」
お母様は私を優しく抱き締めてくれた。
『ごめんなさい…』
父「夢羽が無事で良かった…」
✿
『悠希兄…』
私は静かに眠っている悠希兄の姿を見て、涙が出そうになった。でも、悠希兄の前では笑顔でいたいから泣かなかった。
ぎゅっ
私は海斗兄が握ってくれている手を強く握った。
海「…!」
私が悠希兄がいじめにあっていると聞いた日悠希兄は亡くなった。
それからだ、海斗兄が変わったのは、
海斗兄は一切本を読むのは止め、自転車を始めた。
私は、悠希兄が亡くなったあの日から自転車が落車するのがトラウマになってしまった。そして、私は自転車を止めた。
海斗兄は悠希兄みたいになっていた。
私はもう、そんなことがなってほしくないと、海斗兄を止めた。
『海斗兄…。もう、やめて、このままじゃ、悠希兄みたいに…』
海「うるせぇ、自転車止めたやつが何言ってる!!」
『…ッ、でも…ッ』
海「兄さんを守れなかったやつが、お前のせいで兄さんは死んだんだ!!」
『…ッ!!』
海「あ、えっと…ッ」
『…ポロポロ。そうだよ…ね…私のせいだよね…ポロポロ』
私は、逃げ出した。
それから、海斗兄は何も言わず海外に旅立った。
過去編 終わり
『あれから、海斗兄とは喧嘩中で…って、鈴さん?』
鈴「うぅ、凄く辛かったよね…ごめんね気づけなくって!!」
と涙目で私に抱きついた。
『いえ、その…やっぱり、私のせいでしょうか。悠希兄が死んだのは…』
鈴「うぅん。そんなことがない。誰のせいでもないよ。それに、きっと夢羽ちゃんのお兄さん、夢羽ちゃんのせいなんて、本当は思ってないよ。」
『え?』
鈴「だって、もし、そうなら、夢羽ちゃんを探しに行くはずないし、それに、手だって繋がないよ。きっと、あの時、思ってもいないことを言ってしまったんだろうね」
『…じゃぁ、』
鈴「きっと、お兄さんは夢羽ちゃんのことまだ、好きだよ!」
『…ッ!!よ、良かったです…ポロポロ』
鈴「夢羽ちゃん…」
鈴さんは私を優しく抱きしめてくれた。
第三九話 貴方がくれた大切なもの→←第三七話 夢主ちゃんの過去 6 絶望
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作者名:メープルclover x他1人 | 作成日時:2023年1月7日 20時