第三七話 夢主ちゃんの過去 6 絶望 ページ39
私は、無理やりでも、止めていればこんなことにはならなかっただろう。
私は悠希兄が帰ってくるのを待っていた。しかし、いつまで立っても悠希兄は帰ってこなず私は悠希兄を探しに行った。
海「まだ、帰って来てないのか?」
『うん。…私。行ってくる!!』
海「え、おい!」
私は外に飛び出した。外はもう薄暗く、明かりがついていた。
私は、探した。そして、やっと山の上にいるのを見つけて、名前を呼ぼうとした。その時、
『悠希にぃ…』
私の目の前に映るのは倒れ込む悠希兄姿そして、前からくるトラックが見えた。
私はすぐさま、走り名前を言った。
『悠希兄?!』
私の声に気づいたのか悠希兄はハッと気付いた。
ドンッ!!
しかし、それはもう遅く悠希兄とトラックはぶつかった。そして、悠希兄はふっ飛ばされ、頭から血が出ていた。大きな音が響いたせいか。近くにいた人がこちらに集まってきた。
「自転車がトラックと接触したぞ!!」
「誰か!!救急車?!」
『悠希兄!!悠希兄!!』
私は急いで、悠希兄に近寄り名前を読んだ。そして、すぐに救急車が来て、悠希兄は運ばれた。
✿
病院で悠希兄が治療されている。
海「兄さん!!夢羽!!」
『海斗兄…!!ポロポロ;』
すると、涙を流している私を見たからか海斗兄は私を抱きしめた。
海「大丈夫だ…兄さんならきっと…」
その後、すぐにお父様とお母様が来た。
『お母様、お父様』
母「夢羽ちゃん…!」
お母様は私を抱きしめてくれた。
父「…。海斗と夢羽は無事か。悠希が…」
母「悠希…。」
すると、ランプが消えた。そして、医者が来た。
母「悠希は…!」
お母様が尋ねると、医者は首を振った。
医「やるべきことは、全てやりました。しかし…」
母「…ッ」
私は、逃げ出した。
母「夢羽ちゃん?!」
海「大丈夫。俺が行くよ」
✿
(全部…全部、私のせいだ、私が止めなかったから、もっと早く知っていれば…)
私は、病院から出て、外に出た。
すると、ポツポツと雨が降り出した。
『あッ…うぅ、あぁ…ポロポロ』
私は雨の中泣いた。悲しかった。
すると、私の周りの雨が止んだ。上を見ると、海斗兄がいた。
『海斗兄ッ…』
海「帰ろ…夢羽」
『…うん。』
私は海斗兄と手を繋いで帰った。
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作者名:メープルclover x他1人 | 作成日時:2023年1月7日 20時