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38話 ページ40
「Aちゃん、私も怒るときは怒るのよ！」
カナエに両手をぎゅっ、と握られた。
“A〜！私も怒る時は怒るんだよ！”
あ、
「絶対に、自分だけで解決しようとしないで。
話してよ。
私、貴方のこと親友だと思ってるの。」
“ちょっと！A！
なんでも一人で解決しようとしないで！
すごい怪我じゃない！？”
あぁ、もうやめてくれ。
思い出させないでくれ、これ以上。
我は、弱いから。
守れないから。
これ以上大切なものを増やしたくない、
失うのが怖いから。
そして、何も言わずに、我はカナエの前から姿を消した。
自分の屋敷に戻って、一刻も早く落ち着きたかった。
玄関の扉を開け、屋敷の中に入ると、我は膝から崩れ落ちた。
疲れた。
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作者名：kogyu788 | 作成日時：2023年5月3日 16時
