我っ子系仙人！【鬼滅の刃】 (ページ32)

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30話ページ32

それから、また一人で淡々と鬼を切る日々が続いた。

なんてことない、ただの日常。

胡蝶と合同任務に行ってから、十日程経ったある日。

玄関から音が聞こえた。

扉を開けてみると、そこにはカナエがいた。

『カナエ？』

「Aちゃん！非番だと聞いてきたのよ。」

そういえば、以前カナエの妹に言伝を頼んだんだった。

『そうだったな。今日はカナエの好きなところに行こう。

以前、誘いを断ってしまったから。』

「あら、私の好きなところでいいのね。分かったわ。」

カナエはそう言って笑う、大好きなその笑顔。

今日がずっと続けばいいのに。

そんな低俗な考えをしてしまうのは、悪いことだろうか。

「そうそう、私今日任務があるのよ。

だから、夕方までしか一緒にいれないの。」

『そうか。分かった。』

本当は、任務に付き合いたい。

出来るだけ、一緒にいたい。

だが以前、”手伝う”と言った時、全力で止められた。

“非番の時は休まないとダメよ。親方様もそれを望んでないだろうし。

何より私が許せないわ。

Aちゃんには、態々私の遊びに付き合わせてもらってるのに、

任務まで付き合わせるのは絶対にダメなの。”

どこまでも、お人好しなんだ、カナエは。