ろく ページ6
〈 木暮side〉
｢んｯ……??｣
あれ、なんで俺寝てんねやろ。
Aが来て、
抱きしめたら安心して……
その後の記憶が無い。
額には冷えピタが貼ってあって、熱があったことを思い出した。
あれ、Aは!?
まだふらつく足で寝室を出ると、キッチンに立つAが振り返る。
｢あ、祐人くん起きたん? 良かったぁ…。急に気失っちゃってびっくりし(ｷﾞｭｯ)……祐人くん?｣
なんだか安心して思わずAを抱きしめた。
夢だった弁護士になるために1人で東京に出て来た俺。
高校から付き合っていた彼女のAは｢頑張れ｣と背中を押してくれた。
そんな彼女を思うと弱音なんか吐けんくて毎日必死に勉強した。
Aは気遣いが出来る子やから
忙しい俺を思って連絡を控えてくれてるようやった。
忙しかった俺はその気遣いに感謝しつつも、少し寂しさを感じていた。
東京に来て初めての冬の夜
外は天気予報通り雪がチラついていた。
家に着いて一息つくとなんだか寒気がした。
熱を測ってみると37.5℃。
そういえば最近咳も出てたな…
なんて他人事みたいに考えてた。
でも、ホントに病は気からなんやな。
熱があるとわかると急に身体が重く感じて、慣れたはずの1人の部屋に寂しさを感じた。
寝室に入って机を見る。
俺の卒業式に2人で撮った写真
この写真を撮ったあと、Aは俺に抱きついて
｢頑張ってな｣
そう言って笑った。
A……
なんだか寂しさが募って
気づけば彼女に電話をかけていた。
《 木暮side 終了》
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6・7・46X2 - 私は、欅坂が好きなので読んでいて、凄く曲と合っているなと思いながら読んでいました。これからも頑張って下さい( ´ ▽ ` )ﾉ (2017年3月28日 22時) (
レス) id: a8bec8d82b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みつや | 作成日時：2017年3月26日 23時
