【名探偵コナン】死なないように、疑われないように

31話 ページ33

「いらっしゃいませー！」


カランカラン、と心地良いベルの音と梓さんの声に迎えられてポアロに入店した私。


あれ、安室さんいない？




……と思ったけどいたわ。


奥で一生懸命ハムサンド作ってた。


迷わずカウンター席に座る。


それにしてもイケメン……


安室さん、結婚して！


「ふるっ…………安室さん、ハムサンドとレモンティーお願いします」


「かしこまりました」


なんて、あむあむスマイルで言ってくれる安室さんはもう神。



ただ、その笑顔の裏に「バラすなよ」っていうゴリラフェイスがあるのが気になるな。




「お待たせしました、ハムサンドとレモンティーです」


ふぉぉぉ！


ハムサンド、2回目！


美味しそう……！


いや、美味しいのは知ってるけど……！


「んん〜！美味しい！！結婚してください！！」


勢いでプロポーズしたら、後ろで「ブッ」って飲み物を吹き出す音が聞こえだだけど……


え、コナン君だったりしない？


コナン君だったら嫌なんだけど。


この先ネタにされて、いじり倒されそう。


「あっ、安室さんと付き合ってらっしゃるんですか！？」


ん？


この声、聞いたことあるぞ！？


「いえ、付き合っていませんよ。Aさんが勝手にプロポーズしただけです」


安室さんが随分と辛辣……


じゃなくて！


この声、蘭ちゃんじゃん！



振り向くと、やっぱりそこには蘭ちゃんが。


その横には園子ちゃん。


「なぁんだ。すごい美人だから、本当に安室さんの彼女かと思っちゃいました」


「なる予定だからね！」


はは……と下から苦笑いが聞こえる。


これはコナン君だな。


わざわざ見なくても分かるよ。

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