７３ ページ14
夢の中*****桜視点
此処は？
私は、主殿の話を聞いていたはず……
しかし目の前に見えるのは昔懐かしい桜姫の屋敷。
そうか。これは夢なのか。
主殿の話を聞いた私が作り出した幻か。
そう割りきって、今はこの状況を楽しもうと考えた。
どうせ夢なのだから…と。
屋敷の中に入ると、元の主『桜姫』とそれに仕える女中達
そして、まだ幼い私の姿が見える。
相手からは私が見えていないみたいだ。
こう見ると様々な記憶が蘇って来る。
打たれてすぐに献上された私は名も無い状態で献上された。
名も何もなかった私に、桜姫は名を与えてくれた。
銘の由来は、私が献上された日、月に照らされた桜の木から乱れ舞った
桜の花弁が私の刃に吸い寄せられるように集まったからだと言われている。
真実かどうかは別として、宗近と同じ『月』が入っているこの名前を私は結構気に入っている。
私が物思いに耽っていると、突然、見ていた景色が変わった。
私が後悔してもしきれない、忘れたくても忘れられない……
桜姫が殺される場面に。
いや、殺されたわけじゃない。
私が…………殺したんだ。
目の前では私を持った天皇が、桜姫を殺そうとしている。
桜姫は天皇に必死に説得の言葉をかけている。
桜姫「私は貴方に従います！！だから！殺さないで！」
一見、無様な命乞いに聞こえるだろう。
しかし、私は知っている。
その言葉の裏に天皇やその家来を気遣う桜姫の優しさがあることを。
桜姫は天皇が人殺しの汚名を被ることを防ごうとしているのだ。
本当に優しく、お人よし。
それでいて、馬鹿なお人だ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 436人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
カイト(プロフ) - 続きをかいてください！ (2020年11月3日 12時) (
レス) id: dc7be63a62 (このIDを非表示/違反報告)
猫マシュマロ2 - ピンクの表現が雀の涙ほど欲しいです…。更新、頑張ってください！応援しています！ (2020年9月24日 16時) (レス) id: a09a5ea08b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夜桜月 x他2人 | 作成日時：2018年7月7日 11時
