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「本当に、ご迷惑をおかけしました。」
翌日、私は、森さんの屋敷の前で、深々と頭を下げた。
倒れていたところを助けてもらった上に、大泣きしてあやされるなんて、お礼を言っても言い切れない。
しかも、夕食と朝食までごちそうになってしまった。
今度、饅頭でも持ってこよう。
私が帰る、その前までに。
「気にすることはない。気をつけて帰るんだよ。」
「はい。」
「何かあったら、また来なさい。」
「………はい。ありがとうございます。」
鴎外さんは何処までも優しくて、お人好しだ。
「あれ、君。帰るんだ。」
後ろから声をかけられ振り返ると、学生服姿の春草さんが立っていた。
「もう具合は良いんだ。」
ぶっきらぼうな言葉。
「心配してくださったんですか？」
私が聞くと、これまた素っ気なく返された。
「別に。昨日、鴎外さんが急に連れて来たから気になってただけ。」
「そうですか。」
「ま、体調には気をつけなよね。」
「はい、ありがとうございます。」
春草さんは、鏡花さんとは違うタイプで素直じゃないようだ。
「では、失礼します。」
「ああ。」
微笑んでひらひらと手を振って見送る鴎外さんに一礼して、私は鴎外邸を後にした。
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あき(プロフ) - スズシロさん» ご指摘、ありがとうございます。修正いたしました。そう言っただけて嬉しいです(^^)ありがとうございます！ (2020年1月16日 22時) (
レス) id: 9c8110894d (このIDを非表示/違反報告)
スズシロ - ページ8の夢主の台詞に誤字が…！素敵な作品でのめり込んでしまいます。白雪さんとの会話が大好きです。 (2020年1月14日 20時) (レス) id: 2278f8332d (このIDを非表示/違反報告)
ブラッディ・ドリーマー(プロフ) - 蛍さん» ありがとうございます！！頑張ります！ (2019年2月7日 17時) (レス) id: 75edeed284 (このIDを非表示/違反報告)
蛍 - 凄く泣ける!!感動しました!!これからも頑張ってください!! (2019年1月31日 21時) (レス) id: 9dca3fdc31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あき | 作者ホームページ：
作成日時：2018年9月2日 0時
