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ふっかがこれこれ、とスマホで検索して見せてくれたポスターを皆で覗き込む。

「うわぁ、すご・・・・」

細かい幾何学模様のような、イベントのテーマなのだろうか、惑星や星屑で宇宙を表す絵をベースに文字列や数式が入り乱れた不思議で繊細な模様がイベントポップの背景に描かれていた。

「こういうの見ると、佐久間の頭の中ってどうなってんだろ、って思う」
「ふっかぁ〜〜、なんか俺が普段ちゃらんぽらんみたいじゃん〜!それよりさー、照は専業主夫さんなの?」

ぷくっと頬っぺたをわざとらしく膨らませて、オレンジジュースをちゅーっと吸ってから話の矛先を照に向けた。
佐久間は自分の話をあまりしたがらない気がする。

「ううん。一応仕事はしてるよ。プログラマーの端くれっての?在宅が8割だけどね」
「照はうちの会社、営業系で採用されてたけど大学は技術選考だからね。もう向かうところ敵なしだよ」
「ちょっ・・・ヤメテよ、そんな大袈裟な・・・」

ふふんっ♪って何故か照よりふっかの方が得意げにしてる。
ウチの照、すごいだろ。とでもいうようだ。

「ちょっと俺、トイレいってくる〜」
そのままの流れでふっかがシャーベットのスプーンを置き、ふらっと立ち上がった。
と、その腕を照がパシッとつかむ。

「ふっか、・・・俺も行こうか?」
「ちげーちげー、だいじょーぶよ。ホント、ただのトイレー」

心配げな照はふっかにサラっとかわされ、しぶしぶといった様子でつかんでいた腕を話した。
なんとなく意味深な光景。

少し伺うような、何となく微妙な空気が流れる。

「・・・佐久間さんも行こっかなぁー。オレンジジュース飲みすぎた!ね、連れションしよーぜっ」
「はぁっ!?キモッ!」
「寂しかったくせに〜〜」

2人の雰囲気に何かを察したような佐久間は、ふっかの腕に自分の腕を絡めて連れ立って行った。


残された俺らの間に少しの沈黙が走る。



「・・・俺のチョコパフェ、ちょっと食う?」
「ううん。遠慮しとく」

なんだそれ。そんなゲロ甘なもん、照以外に食えるやついるかよ。



「俺が心配性すぎなとこもあんのかな。・・・ふっかから聞いた。この前体調悪かった時、面倒見てくれたんだってね」
「んーん」

自分の中でどうしても拭えない罪悪感。
それを今口にするのも、と思い小さく首を振るにとどめる。

チョコレートソースのかかった生クリームをスプーンでぐるぐるとかき混ぜながら、
照の口からぽつりぽつりと言葉が落とされていく。

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作者名:透季 | 作成日時:2021年5月23日 17時

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