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知っている者と知らない者 ページ9

それでももし、私の望みを聞かれたら,,,。
「そういやとっつぁんどうしたのかね?」
ルパンは首を傾げる。
「雑草や虫より強いから大丈夫よ。」
不二子は気にしない。
「カードも使えねぇだろう。」
次元は心配してる。
「帰るためにもここは協力した方が良さそうでござるな。」
五右衛門は葡萄を噛った。
「そうは言ってもここ来てすぐ泥棒しちゃうんだもん,,,。出ると捕まるよ?」
そう言いながら次のシフト希望に全て×をする。
もし私が消えても消えなくても、迷惑かからないようにしないと。
でもいつ結果が出るの?
だってあっちに行ったときは半年以上帰って来られなかったのに?
ペンを止めた。
それなら働いてみんなを養わないとダメだろうか?
向こうでみんなが助けてくれたように。
色々ぐるぐる考えていると次元が頭をぽんと撫でた。
「余計な事考えんな。俺等の事は気にすんな。だけどお前は連れてくぞ。」


その日はバイトに行った。
もう出したシフトはちゃんと出なきゃだし。
慶太君に色々聞かれたけど、苦笑いで誤魔化した。
「良かったね!」
夏希はそれだけ言って笑ってた。


仕事場を出ると次元が外で待っていた。
それを見て慶太君は次元に駆け寄る。
「彼女から離れてくれませんか!?」
「慶太!」
夏希は慶太君を止める。
「貴方といると彼女は犯罪者になってしまう!」
その通りなんだけど,,,。
「悪ぃな、イケメン。そいつはできねぇ相談だ。」
「相談なんかしてない!あんた、犯罪者だろ!」
「確かにそうだな。」
次元はゲラゲラ笑っている。
「やめなよ、次元。可哀想だよ,,,。」
どうにも彼の言い方は相手を小馬鹿にする。
「いやぁ、悪い悪い。でもなぁ、イケメン。もう無理だ。」
慶太君は不思議そうな顔をした。
「無理って,,,何がですか?」
「お前、自分の身体半分に切り取って捨てられるか?」
「は?出来るわけ,,,。」
「俺もできねぇ。無理矢理千切られるのはもうごめんだ。」
夏希はちょっと泣きそうになっている。
「意味がわかりません,,,。」
困ったように言う慶太君に、次元はちょっと笑った。
「まぁよ、そのうちわかるんじゃねぇの?」
夏希をちらりと見る。
「多分失った時にな。」


次元と二人、帰路につく。
「なんで,,,。」
私はそれ以上言葉が続かなかった。
何か不満がある訳じゃない。
なんとなくその言葉が出た。
「目の前であんな消えかたされてみろ。もう離せねぇよ。」
次元は私の肩をぎゅっと抱いた。

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リオ - うわあ〜!感謝してます!黒い羊さんは、やっぱりすごいですね(´▽`*)私も、まず作品を創って、はやくPC手に入れて、裏ツクデビューできるように頑張ります!待っててください。また黒い羊さんの作品、楽しみにしています! (2019年11月1日 20時) (レス) id: 893af52793 (このIDを非表示/違反報告)
黒い羊(プロフ) - リオさん» むしろこちらが感謝です!おかげで新しいお話ができました。応援してくれる声が一番力になります!ありがとうございます!私はリオさんのお話ができるまで待ってます! (2019年11月1日 19時) (レス) id: e982612239 (このIDを非表示/違反報告)
リオ - 胸がいっぱいです(*ノωノ)。・。 (2019年11月1日 19時) (レス) id: 893af52793 (このIDを非表示/違反報告)
リオ - すごく良かったです!私のわがままを聴いてくださってありがとうございました!とても楽しかったです。もう (2019年11月1日 19時) (レス) id: 893af52793 (このIDを非表示/違反報告)
黒い羊(プロフ) - リオさん» 読みづらかったり面白くなかったらごめんなさいw (2019年11月1日 15時) (レス) id: e982612239 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒い羊 | 作成日時:2019年10月31日 19時

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