深淵を覗く我と手をのばす君 ページ14
「あまりに静かだからもう死んだのかと思っていたぞ。」
笑いながら次元を見ている。
ルパンは刀を蹴り遠くに転がした。
「撃てるのか？」
清衡は両手を広げて楽しそうにしている。
「私はお前を屠れるぞ？」
次元はAに近づいた。
腕を掴み上から体重をかけ座らせる。
そのまま押し倒し煙草を吐き捨て顔を近づけた。
「誰が誰を屠れるって？」
どんなに中身は兵でも筋力は女。
次元に押さえられたら動けない。
ルパンは家衡が動かないように不二子を気遣いながら銃を構えている。
次元は耳元で囁いた。
「悪かった,,,。もう一人にしねぇ。だから帰ってこい。」
抵抗していた腕の力が抜けた。
「やめよ。もう淀みに沈んだ。」
不二子は悔しそうに下を向いた。
なんで帰って来ないのよ！
「この寸胴ぺったんこ！早く戻って来ないとあんたの友達の部屋暴くわよ！」
「無駄と言うのが,,,」
「あんまり待たせてっと次元も五右衛門も惚れっぽいから他の子に行っちゃうかもよ〜？」
ルパンが声をかける。
「拙者の傍におらぬからこんな事になるでござる！」
五右衛門が腹を押さえながら怒る。
「家に帰ったら二人だけで続きをしようぜ？」
唇をゆっくり落とす。
避けもせず受け入れる。
ゆっくりと唇を離すとぼんやりとした顔のAが口を開いた。
「だめだよ,,,。みんな見てる,,,。」
「ん？あぁ,,,。」
次元は立ち上がる。
「見せてやろうぜ？」
家衡に銃を向けた。
「兄上、所詮その程度でしたか。」
ゆっくり立ち上がった。
その後ろからお供達が出る。
「何の役にも立ちませぬな。」
お供は銃をかまえた。
「そちらは随分満身創痍ですね。」
確かに五右衛門は腹を、不二子は肩を、次元は腰をそれぞれ痛めている。
「俺は平気だぜ？」
次元は痛み止めを噛る。
「なぁ？五右衛門？」
痛み止めを五右衛門に投げる。
「あぁ。」
五右衛門も痛み止めを飲み、さらしをきつくした。
「私の傷は大したこと無いわよ？」
肩にスカーフを巻く。
「満身創痍？そんな奴ぁいねぇな。」
ルパンが不二子を守るように立つ。
「取られたもんは取り返す。やられたらやり返す。負けず嫌いなんでね。」
お供が撃つ。
弾は五右衛門が斬る。
ルパンと不二子が撃つ。
次々とお供は倒れていく。
次元はAの肩を抱き寄せ、守るように撃つ。
Aも不二子から銃を受け取り撃つ。
お供は全て倒れた。
「ここからはお仕置きの時間だぜ？」
ルパンが銃を家衡に向けた。
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黒い羊(プロフ) - リオさん» ありがとうございます！ルパン三世初のコメント嬉しいです！がんばります！ (2019年10月5日 0時) (
レス) id: e982612239 (このIDを非表示/違反報告)
リオ - 面白かったです！前編から、一気に読みました。またこのシリーズ作ってくださいね〜！待ってます♪ (2019年10月5日 0時) (レス) id: 893af52793 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒い羊 | 作成日時：2019年9月18日 1時
