イツメン

言わないと ページ38

今日､テオに言わないと。

じんが好きなのに､他の人と付き合ってちゃダメだもんね。


朝､教室を見るとテオは数人の友達と喋っていた。

A「テオ！ちょっと言いたい事があるんだけど」

テオ「分かった！！今､行くわ！」

友達に一言いってから､こっちに向かってきた。


テオを人気のない所に連れていく。

テオ「んで､どうしたの？」

A「あのさ､仮で付き合うのもう止めよう。」

テオ「え、なんで！？」

A「･･･好きな人ができた。」

テオは驚いた表情をしてから､真面目な顔になった。

テオ「･･･そっか。それじゃ､仕方ないな。」

A「ゴメンね。恋を教えてくれようとしてたのに･･･」

テオ「違う。」

A「え？」

テオ「俺､Aの事好きなんだ。だから､近付きたくて付き合った。」

テオが私の事､好きだった･･･？

A「え、っと､その･･･」

テオ「ゴメンな､こんな困るような事言って。
ただ､Aに好きだったこと伝えたくて。」

A「･･･ゴメン。」

テオ「いいんだよっ！早く､じんたん所行ってこい！！」

A「え、なんで､知ってんの？」

テオ「こんぐらい､長くいたら好きな人位分かるよ！」

テオ「じんたんなら､多分図書室にいたから､好きって言ってこい！」

A「･･･うん。ありがとう！！」

テオは笑顔でおぅ､と頷いた。


本当に､私は良い友達をもったと思う。

自分の恋愛を犠牲にしてまで､私の恋を応援してくれてる。

頑張らなきゃ！


〜テオ目線〜

Aは走って､図書室に向かって行った。

テオ「フラれちゃったなぁ。」

力が抜けてその場にしゃがみこむ。

･･･あれ､俺なんで泣いてんだろ。

男なのに､情けないな。


A、頑張れよ。

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