検索窓
今日:1 hit、昨日:7 hit、合計:54,848 hit

第五十九訓 ページ33

『全力で!テメぇ/主/お前をたたっ斬る!』

そう言いのけると、銀時、桂、Aは舟から飛び降りるために駆け出した

降りる寸前、僅かに後ろへ目を向ける

その時視線が高杉と絡まった

昔と変わったような、しかし変わらないモノもあるような目をした高杉に、胸が締め付けられる様な思いをしたAだったが、振り向くことはなく、2人に続いて舟を飛び降りた


パラシュートを広げた桂の背中へ摑まると、2人からの視線を感じた

「べつに後悔などしてない」

でも・・・と続ける

「変わるモノもあるかと、実感してしまっただけじゃ」

下に広がる海へ視線を向けたAを見て、銀時、桂も同じように海を見つめる

「・・・そーかよ」

空が、蒼かった


3人は海沿いにある倉庫街に着地した
これからどうするかと思案していると、サイレンの音が聞こえてくる

「!! 真選組か!!」

「その副長補佐がここにいるけどな」

「あー・・・ 小太郎はもう行きなんし」

あとはどうにかする、とAは真選組の方へ向かう
ひらりと手を振って歩いていく背中を銀時達は笑みを浮かべて見送った


真選組の方へ向かうと、Aにいち早く気付いた沖田が駆け寄ってきた

「Aさん!どこ行ってたんですかィ!」

その傷だらけのAを見ると、まさか…という顔をする

「鬼兵隊の舟に乗りこんだんだが・・・
 春雨と手を組んでいた
 すまん、迂闊に手が出せなかった」

誤魔化していることに少しの罪悪感をかんじながらも報告した
沖田の後ろから現れた土方はAの姿を少しのあいだ見つめると、

「…そうか」

ただ一言告げた。

「土方の野郎、スカしてやすが心配してましたぜ」

沖田が去っていった土方の背中をみながら言った言葉に、Aは何も返さなかった。

とりあえず手当を、と屯所へ向かう車の中でAは考えた。

「(土方は… 気付かれるのも時間の問題か)」

ただ潜入していた訳では無いと、土方は薄々思っているのかもしれない。
ただそれは土方本人にしか分からないことであり、Aが考えこんでも仕方がないことだった。

考えを放棄するように、揺れる車の中でAは眠りについた。

第六十訓→←第五十九訓 



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (110 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
151人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 真選組 , 攘夷
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

黄羅(プロフ) - ななさん» コメントありがとうございます。そう言って頂けてうれしいです!そしてご指摘もありがとうございます。区切りの良い所まで行ったら設定を大幅に変えようか検討中です。その際にはお知らせ致しますので、これからも見て頂けたら幸いです! (2021年2月5日 5時) (レス) id: 3f33cf0222 (このIDを非表示/違反報告)
なな - 楽しんでいつも見てます!高杉との絡みがあって嬉しいです! ただ月詠口調がやりすぎじゃないかなって気になりました。 (2021年2月5日 4時) (レス) id: becceb0046 (このIDを非表示/違反報告)
ユウカ - 更新楽しみに待ってます! (2015年3月12日 14時) (レス) id: a76acd2a98 (このIDを非表示/違反報告)
桃果銀魂LOVE(プロフ) - 更新頑張ってください!応援してます♪ (2015年1月24日 8時) (レス) id: 3c29a828b5 (このIDを非表示/違反報告)
ミシェル(プロフ) - 続きィィイイ〜!!見たい〜!!一国傾城篇とか!! (2015年1月2日 1時) (携帯から) (レス) id: eac2cfa6e5 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:黄羅 | 作成日時:2013年7月30日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。