緑谷出久のお姉ちゃん【ヒロアカ】 (ページ10)

今日:5 hit、昨日:3 hit、合計:19,829 hit

第八話距離ページ10

やっぱり怒ってた！！！
お姉ちゃんが言ってることはご最もだし、僕がしたことは危険なことで怒られるのは分かってる
けど…

「かっちゃんが…助けを求める顔をしてたんだ！」

✿✿✿
Aside

「かっちゃんが…助けを求める顔をしてたんだ！」

出久が自分の身を犠牲にしていることを叱ると、出久はそう言った
昔から正義感は強い性格だったけど、ここまで来ると…
これ以上は看過できない

『出久』

「っな、なに？」

『出久は、無個性なんだよ』

現実を突きつけるのは残酷なことだとわかってる
けどここまでしなきゃ、彼は絶対にこれからも人を助けるためと言って自分を犠牲にするだろう

『例えどれだけ努力したって結局個性のある人に叶わない。ヒーローは、才能がある人しかできないんだよ』

無個性の出久には、限界がある
どれだけ筋肉をつけたって、体を鍛えたって、個性がある人のように火を操れるわけでも空中浮遊できる訳でもない

出久にこんな事言うのは私も嫌だけど、それ以上に出久が傷付くのは絶対に嫌だ

『出久、今後一切こんなことしないで。私はもう、出久が傷つくところは見たくないよ』

「お姉、ちゃん…ッ」

『出久！どこに行くの！？』

出久は思い切り走って、私から遠ざかろうとしていた
私は必死に追いかけたけど、出久は何度も角を曲がったのか気が付いたら見失っていた

『出久！どこにいるの！？』

私が言ったことがショックだったのだろうか
いや、ショックだっただろう
今まで私は出久のヒーローの夢を応援してきた
けど今になって現実を突きつけて
私、最低だな…

今まで無責任に応援してたのに、突然無理と言い始めるなんて逃げ出したくなるに、決まってる

あぁごめん、ごめんね出久
一緒にヒーローになろうなんて言って、ごめんね

『出久…』

私は出久と、距離を置いた方がいい