緑谷出久のお姉ちゃん【ヒロアカ】 (ページ16)

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第十三話時間稼ぎページ16

Aside

『はっ…』

上を見ると、照明がキラキラと眩しく光っている
カーテンの隙間から日が差し込んでいて、何だか言葉で表せない感情なる
寂しいような、切ないような…

「お姉ちゃん…？」

コンコンとノックされ、返事をしようとするとドアが開いた
少し空いたドアの隙間から出久が顔を覗かさていた

距離を置こうと思ったけど、出久から来て逃れるところがない以上話すしかない

意を決して返事をした

『出久、どうしたの？』

「よかった！起きたんだね！」

ドアを完全に開いて部屋に入ってきた出久は、話したいことがあると改まった顔をしていた

あぁ、来てしまった…
出久と対立するのは嫌だな…少しだけでも、時間稼ぎを…

『その話、お昼食べてからじゃダメ？ちょっとお腹すいて…』

「あぁそっか！今お母さんが作ってるよ」

『それじゃあ、着替えてから行くね』

「うん、待ってる」

出久が部屋を出た

よかった、上手く時間稼ぎをできた
もしもうお昼ご飯食べちゃってたら通じなかったな…お母さんナイス！

✿✿✿
出久side

シャワーの最中に考えた
どうしたらお姉ちゃんに説明できるかな、と

オールマイトがお姉ちゃんを信用するまでの時間どうやったらお姉ちゃんを誤魔化せるだろう
毎日特訓したりメニューを変えたり、筋トレしててもお姉ちゃんは変わらず僕にヒーローは諦めた方がいいと言ってくるかな

それだったらどう説得しようか
仮にお姉ちゃんが言ってこなかったとしたら、そのままでいいかな
いや、昨日の話でお姉ちゃんが僕と距離を置こうとしてるだろうし話すタイミングすら失っちゃう

…そもそも、もう僕に愛想を尽かしてたらどうしよう
結局あの夕方逃げちゃったし、そのあとも喋ってないし

そこら辺も考慮して出した答えが、雄英高校ヒーロー科に受からなかったらヒーローを諦める。だからそれまで、僕の特訓を手伝って欲しい、と伝えること