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翔「ははっ。意味不明だな。何言ってんだ俺 (笑)」
カラ笑いをする櫻井さんに
そうですね、とも言えなくて
はぁ と曖昧に相槌を打つしかなかった。
翔「合わない人とは、とことん合わないもんだし。
つーか、滅多にいないんだよ、思考の波長が合うなんて。
ピッタリ合うのなんて、ニノくらいのもんで……」
_「はぁ」
翔「ニノと喋ってんのと同じくらい居心地いいよ。Aちゃんと喋っ……ゲッ!」
フワッと心地よい気分になりかけた私を戒めるように
櫻井さんが、シートから飛び上がった。
運転席の窓に背中を貼り付けて
翔「オレ、今!いや、今じゃねぇよ!いつから!?さっきから?だよな!?」
と、ものすごく焦った様子で自問自答し始めて……
そうして……
全身に緊張感をみなぎらせながら
パッチリ見開いた目がジーッと私に注がれた。
翔「あの…オ…私は…Aさん…を…その、さっきから…Aちゃん、と……?」
やっぱり、その事か(笑)
名前で呼ぶことにされたのか、うっかり呼ばれてるのか
この前から時々……謎だったんだけど……。
うっかりだったのね。
_「いいです、もう。ここまで呼ばれたら、名前でも苗字でも」
翔「ここまで……って、どこまで? 俺、どんだけ呼んでんだよ……」
_「どこまで呼んでも、減るもんじゃないし。どうぞ」
櫻井さんの全身から力が抜けて
貼り付いていたガラスから、ズルッと体が離れた。
ため息と一緒に「あーもー」と唸って、小さく首を振る。
もぞもぞとシートに座りなおしながら
「もう、怖いモンなんかねーよ。くそっ」と、自分に悪態をついたりして(笑)
サラッと名前呼びをねじこんだ二宮さんと、あまりに違い過ぎて面白い。
・
照れくさそうな表情が消えない櫻井さんは
背筋を伸ばして「それじゃ、お言葉に甘えて……」と小さく咳払いした。
翔「Aちゃん」
_「はい」
翔「夜のドライブ、付き合って」
低い振動が車体を包んだ。
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えんどまめ(プロフ) - にゃんさん» ドキキュンしてもらえました!?よかったー。こんなに口説かれちゃったら、帰り道で車に轢かれて……それでもニヤニヤしてしまいそうだー。主人公ちゃん、眠れぬ夜を過ごしたんでしょうね。幸せ者め!(笑) (2016年4月23日 17時) (レス) id: 9c530e544d (このIDを非表示/違反報告)
えんどまめ(プロフ) - 和真さん» こ、ここにもあばれるちゃんが(笑)えげつなく口説かれて喜んで頂ければ幸いです。私、柴田さん?えー、私、翔さんになりたい。ニヤッと笑って口説き落として、女子をキャーキャー言わせたい!主人公ちゃんはどっち?決まったら口説かせて〜(違 (2016年4月23日 17時) (レス) id: 9c530e544d (このIDを非表示/違反報告)
えんどまめ(プロフ) - あひるさん» あやせは……で悩むとは思わなかったぞ。さすが嵐さん以外には興味ナッシングのあひるさん(笑)そんなあなたがのたうち回ってくれたなら、私は大満足。翔さんの表情、あの顔!って思い浮かんでくれた!?それよ、それ! たまらんですわー。 (2016年4月23日 17時) (レス) id: 9c530e544d (このIDを非表示/違反報告)
えんどまめ(プロフ) - ひゆさりさん» 主人公ちゃん、ガッツリ口説いてもらいましたねー。せっかくの翔さんのお言葉、ドキドキしすぎて覚えていられなかったらもったいない!心臓は日頃から鍛えておかねば(笑)ブンスカ怒ってる相葉さん、書いてて楽しかったです(^^) (2016年4月23日 17時) (レス) id: 9c530e544d (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - ドキドキきゅん!ドキドキきゅん!の連続で心の臓の負担が半端なくて…翔さんにこんな口説かれ方されて無事現実に帰れるとは思えな~い(笑) (2016年4月21日 23時) (レス) id: aab6d8833f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えんどまめ | 作成日時:2016年3月21日 17時