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疲れている二宮さんに申し訳ないと思いながらも
ポツリポツリと話してしまった。
昨日、櫻井さんから聞いた、2つの選択肢の事。
もちろん、その……個人的な話は省略して……。
そして、私が東京に行っても足手まといなだけじゃないか、
ここに残るしか選択肢は無いんじゃないか……という事も。
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私が話している間
二宮さんは何も言わず
身じろぎ一つせず
本当に眠ってしまったんじゃないかって思うくらい静かで……
話し終わっても、事務所の中は静まり返ったままだった。
独り言、だもんね。
二宮さんの言葉を期待するのは、甘えすぎ。
悩んでいることを口に出して、少しスッキリできた。
それで充分だ。
仕事に戻ろうと、鉛筆に手を伸ばしたら
「それだけ?」と、二宮さんがボソッと言った。
_「それだけ、です」
二「つまりAちゃんは、仕事の心配が無ければ柴田さんの近くにいたい。
そういう事?」
自分でも、話しているうちに見えてきた。
私は、どっちにするか迷っているんじゃなくて
柴田さんの近くにいたいけど居られないから悩んでる。
櫻井さんの言葉が無くても……私は、柴田さんのいる東京に行きたい。
_「はい」
二「なら、ついて行けば?」
_「だからそれは、仕事の問題が」
二「無ければいいんでしょ?仕事の問題」
_「それは、そうですけど」
二「無いよ。
だから安心して、ついて行きたいです!って言ってみれば?」
_「そんな気休めを信じるほど、馬鹿じゃないです」
二「別に、Aちゃんならできる なんて言ってないでしょ。
仕事の問題は無いって言ってるの、俺は」
意味がわからない。
二宮さんは何かの確信があって、問題無いって言ってるんだろうけど
私の能力を超える何があるって言うんだろう。
二「ま、あなたの場合、これだけで納得するわけないか……」
二宮さんは背中をモゾッと動かした。
座敷の畳に直接寝てるから、背中が痛いんじゃないのかな
二「俺、さっきから寝てるんだよね」
_「ぁ……はい……すみません……」
二「謝れって話じゃなくてね。
俺は寝てます。
だから、今から聞こえるのは俺の寝言。
本当の事とは限らないし
まだ聞かない方がいい事まで、聞こえてくるから。
そのへんを理解した上で……
聞くなら聞く。聞きたくないなら……耳塞いでな?」
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えんどまめ(プロフ) - にゃんさん» ドキキュンしてもらえました!?よかったー。こんなに口説かれちゃったら、帰り道で車に轢かれて……それでもニヤニヤしてしまいそうだー。主人公ちゃん、眠れぬ夜を過ごしたんでしょうね。幸せ者め!(笑) (2016年4月23日 17時) (レス) id: 9c530e544d (このIDを非表示/違反報告)
えんどまめ(プロフ) - 和真さん» こ、ここにもあばれるちゃんが(笑)えげつなく口説かれて喜んで頂ければ幸いです。私、柴田さん?えー、私、翔さんになりたい。ニヤッと笑って口説き落として、女子をキャーキャー言わせたい!主人公ちゃんはどっち?決まったら口説かせて〜(違 (2016年4月23日 17時) (レス) id: 9c530e544d (このIDを非表示/違反報告)
えんどまめ(プロフ) - あひるさん» あやせは……で悩むとは思わなかったぞ。さすが嵐さん以外には興味ナッシングのあひるさん(笑)そんなあなたがのたうち回ってくれたなら、私は大満足。翔さんの表情、あの顔!って思い浮かんでくれた!?それよ、それ! たまらんですわー。 (2016年4月23日 17時) (レス) id: 9c530e544d (このIDを非表示/違反報告)
えんどまめ(プロフ) - ひゆさりさん» 主人公ちゃん、ガッツリ口説いてもらいましたねー。せっかくの翔さんのお言葉、ドキドキしすぎて覚えていられなかったらもったいない!心臓は日頃から鍛えておかねば(笑)ブンスカ怒ってる相葉さん、書いてて楽しかったです(^^) (2016年4月23日 17時) (レス) id: 9c530e544d (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - ドキドキきゅん!ドキドキきゅん!の連続で心の臓の負担が半端なくて…翔さんにこんな口説かれ方されて無事現実に帰れるとは思えな~い(笑) (2016年4月21日 23時) (レス) id: aab6d8833f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えんどまめ | 作成日時:2016年3月21日 17時