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翔「俺的には、Aちゃんとお付き合いする相手として、立候補したつもり。
その返事も、まだ貰ってないんだよね」
_「それは…」
それはさっき、しどろもどろだけど返事をして…
翔「お礼は、聞いたけど」
櫻井さんの唇の端が、キュッと釣り上がる
ぅ……確かに……お礼を言いました……
翔「薄々、わかってはいるんだよ(笑)
でも、俺の思い込みって可能性も捨てきれない。
たまにあるだろ? "アリガトウ。でもゴメンナサイ"っていう、悪魔の気配り」
_「そんなんじゃないです」
翔「ってことは、つまり?」
ボゥッと音を立てて、顔が燃えた…と思う
耳が熱すぎて……痛い……
腫れぼったい瞼をギュッと閉じると
血液がドクドクと流れる音が、頭に響いた
_「お付き合い…よろしくお願いします…」
自分の声が、ものすごく遠くで聞こえる…
櫻井さんの「ありがとう。うれしいよ」って声も、夢の向こう側みたいで
現実感の無さが、急に不安になった。
閉じっぱなしの瞼を開いて、顔を上げた。
櫻井さんは目の前にいて
優しい顔をして……ない…
な、なんですか、その、悪いこと考えてそうな瞳は!
閉じていた赤い唇が、薄く開いた。
翔「Aちゃんの気持ちは?言ってくれないの?」
ニヤリと……今度は本当に、ニヤリと!意地悪な笑みが浮かぶ。
_「言……わなきゃ駄目……ですか……」
翔「ん? んー。どうだろ…」
それ、口先だけですよね?
全っっっ然、悩んでないですよね、その目は!
翔「駄目だね」
櫻井さんの目が、キラッと光った。
あの時と同じ……美形の悪魔……
・
・
_「櫻井さんが…好きです」
搾り出した声に、キィィィって音が被さった。
柴「たっだいま〜」
柴田さん!
事務所の空気が、外から流れ込む風で一気に動き出した。
翔「お疲れ様です」
櫻井さんが立ち上がる。
私も、と立ち上がりかけたら、櫻井さんの手が耳元にすべり込んで来た。
まだ火照ってる頬を、ひんやりした櫻井さんの手が押し包む。
ポンポン とほっぺを弄る櫻井さんは「ギリ、セーフ」と笑って……
次の瞬間には、いつもの顔で「どうでした、プチ同窓会は?」と
柴田さんを迎えに出て行った。
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えんどまめ(プロフ) - にゃんさん» ドキキュンしてもらえました!?よかったー。こんなに口説かれちゃったら、帰り道で車に轢かれて……それでもニヤニヤしてしまいそうだー。主人公ちゃん、眠れぬ夜を過ごしたんでしょうね。幸せ者め!(笑) (2016年4月23日 17時) (レス) id: 9c530e544d (このIDを非表示/違反報告)
えんどまめ(プロフ) - 和真さん» こ、ここにもあばれるちゃんが(笑)えげつなく口説かれて喜んで頂ければ幸いです。私、柴田さん?えー、私、翔さんになりたい。ニヤッと笑って口説き落として、女子をキャーキャー言わせたい!主人公ちゃんはどっち?決まったら口説かせて〜(違 (2016年4月23日 17時) (レス) id: 9c530e544d (このIDを非表示/違反報告)
えんどまめ(プロフ) - あひるさん» あやせは……で悩むとは思わなかったぞ。さすが嵐さん以外には興味ナッシングのあひるさん(笑)そんなあなたがのたうち回ってくれたなら、私は大満足。翔さんの表情、あの顔!って思い浮かんでくれた!?それよ、それ! たまらんですわー。 (2016年4月23日 17時) (レス) id: 9c530e544d (このIDを非表示/違反報告)
えんどまめ(プロフ) - ひゆさりさん» 主人公ちゃん、ガッツリ口説いてもらいましたねー。せっかくの翔さんのお言葉、ドキドキしすぎて覚えていられなかったらもったいない!心臓は日頃から鍛えておかねば(笑)ブンスカ怒ってる相葉さん、書いてて楽しかったです(^^) (2016年4月23日 17時) (レス) id: 9c530e544d (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - ドキドキきゅん!ドキドキきゅん!の連続で心の臓の負担が半端なくて…翔さんにこんな口説かれ方されて無事現実に帰れるとは思えな~い(笑) (2016年4月21日 23時) (レス) id: aab6d8833f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えんどまめ | 作成日時:2016年3月21日 17時