白亜の殿堂 ３ 【Sho&Nino】

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翔「野党は、今日・明日のマスコミを使って景気対策失敗！！って騒ぎ立てる。

　首相はその様子を見ながら、程よいところで衆議院解散を匂わせて……

　多分、3日後には解散が閣議決定されるだろうな」



_「3日後」




櫻井さんが口にしたスケジュールを、私はそのまま飲み込んだ。

どこにもひっかからず、スウッと喉を通過してお腹に収まった。



少しの疑問も感じてない。

こんなに盲目的に信じていいの？ って自問したいくらい

私は櫻井さんを信じてしまっている……




変な占い師にハマッてしまう人の気持ちって

もしかしてこんな感じなのかな……






翔「一方、我々のスケジュールはというと……俺とニノが居候するのは明日まで」



_「ぁ」



頭の中で何かがパチンと弾けた。



櫻井さんが初めてこの事務所に入ってきた時の姿が

すごく鮮明に……瑞々しい映像で浮かんできた。



紳士的にスーツを着こなした、隙のない、真面目そうな男の人――





そうだ。

あの時、櫻井さんが言ったんだ。今日から一週間よろしくお願いします…って。








もう一週間経ったの？って思う反面

もっとずっと長いこと一緒に仕事をさせてもらった気もする。




_「すっかり忘れてました……明日まででし……え……明日……？」




明日は、一日中サロンバスの運転手って……櫻井さん……





そしたら、この事務所で仕事するのは、今日で終わりなんだ。



明日は、戻って来るのは夜中になるだろうから……顔を合わせる暇も……




え？



戻って来る必要ある？



サロンバスで、最後に降ろすのは東京の松本さん。



東京で返却できるレンタカーなら、

櫻井さんはわざわざ静岡に戻ってくる必要は無いんだ。


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