76 ≪第8話 なぐさめ上手≫ ページ26
◆第8話◆
うちの大学は工業系だから、学内の建物は意匠を凝らしたデザインが多くて、グッドデザイン賞を受賞した物も少なくない。
そんな中で、なぜか俺の研究室が入っている建物だけは、古いだけが取り得の無骨な2階建て。
広大なキャンパスの端っこだから、なかなか建て替えの予算が回ってこないんだってさ。
でも、建物の丈夫さは折り紙つき。
こんなに古いのにビクともしない、安全安心の骨太設計。
建築学科の真髄ここにあり！って感じで、俺は大好きなんだけどね。
・
古びた研究棟から1歩外に出ると、木枯らしが真横から吹いてきて「ヒョェッ」って声が出た。
うーーーーー
耳と首筋が一気にシベリアだ……
食堂までダッシュしようと、首をすくめて階段を降りたら
植え込みの向こうに紺色のブルゾンが見えた。
こっちに背中を向けて立ってるけど、多分……
雅「ｼｲちゃん？」
声をかけたら、紺色のブルゾンがこっちを振り返った。
雅「やっぱりｼｲちゃんだ。今日もサークル？」
こんなに寒い中、こんなキャンパスの端っこで、何してるんだろ。
ｼｲ「違う。置いてきぼり」
肩をすくめたｼｲちゃんは、俺から視線を外して西門の方向に目をやった。
雅「どしたの。誰かに置いて行かれた?」
ｼｲちゃんの横に並んで同じ方向を見たけど、
ちょうど昼時だから学生がウジャウジャいて、よくわからなかった。
ｼｲ「友達に置きざりにされて」
雅「友達、どこ行っちゃったの？」
ｼｲ「片思いの先輩に誘われて、2人で打ち上げ用のグッズの買い出しに行った。
私も誘われたけど……着いて行ったらヒンシュクでしょ」
そういうことか〜。
雅「確かに、おじゃま虫になっちゃうね」
ｼｲ「そう。それでお昼どうしよっかなーって思って、歩いてたところ」
雅「そっか。じゃあ、メシ一緒に食おっか？」
ここで立ち話してても寒いからね。
早く温かいところに移動しよう！
ｼｲ「……いいの？」
伏し目がちだったｼｲちゃんが、チラッと俺を見上げた。
そんな遠慮するようなことじゃないのに。
奢ってもらうなら別だけど……あ、そっか。俺が年上だから奢ってあげる流れか〜。
雅「学食でよければ奢るよ」
ｼｲ「どうしたの、まーくん。気前いいね(笑)」
やっとｼｲちゃんの顔がほころんだ。
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智翔(プロフ) - いえいえ。お役に立てて光栄です。 (2017年10月5日 20時) (
レス) id: 04844b966d (このIDを非表示/違反報告)
えんどまめ(プロフ) - 智翔さん» うわーーーーー教えて頂いてありがとうございます。同じ内容でしたーー。デザインいじった時に移動し間違えたみたいです!なんてこった。台無しですねーーあははははー。いや、ほんと、ありがとうございました。感謝です! (2017年10月5日 20時) (レス) id: 843d1c1e57 (このIDを非表示/違反報告)
智翔(プロフ) - 作品の感想じゃなくてすいません。私のアプリがバグっているのかもしれないのですが、97~99まてが全て同じ内容になっています。 (2017年10月5日 18時) (レス) id: 04844b966d (このIDを非表示/違反報告)
えんどまめ(プロフ) - ebi信号さん» のほほ〜ん とカピバラの顔になれるくらい、ぬるめのお湯になっております(笑)。ロマンティック、ドラマティックは控えめになっており、若干物足りないかもしれませんが、ユルユルと2人を覗き見しちゃって下さいませ。 (2015年7月2日 18時) (レス) id: 95dfb52dd6 (このIDを非表示/違反報告)
ebi信号(プロフ) - おおお！ムフーな路線と思いきや、ナンダこの家。身体の刺々溶けてくぞ、ゆるっと暖かい。長時間浸かれるお風呂かな？ずぅーっと漂って……あれ？なんか急に熱い気が、熱っ！なんか沸いて来た？どこどこー？！キャードキドキ(>_<) (2015年7月2日 7時) (レス) id: 76d9f58a12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えんどまめ
| 作成日時：2014年11月29日 12時
