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伯母さんは手招きしてるけど
近寄る気には、なれないんだよね。
オ「ちょっと、ほらっ。早よ」
って急かされてもさ……
俺がとりあえず一歩だけ進む間に
伯母さんはサササッと四歩くらい近づいてきて、俺の目の前に立った。
オ「あの子、まだ家に居るの？」
もう
いきなりカチンときた。
もちろん、それを態度に出すほど子供じゃないけど
「あの子って、誰の事ですか」って聞き返す声は、やっぱりトゲトゲしくなるよ。
オ「そうやって呑気だから、雅紀君は！だから伯母さんは心配してるの」
心配って言葉、ずいぶん都合良く使うね。そんなんじゃないくせに……
オ「カズヤ君よ」
２カチン
下瞼がピクピクするのが、自分でもわかる
雅「伯母さんこそずいぶん呑気ですね。まだ甥っ子の名前を覚えられないなんて」
オ「な……あら、違ぉた？なんて？カズ……ヤと思って……」
雅「弟の名前なら、かずなりですよ」
オ「そ、そ、カズナリ。ナリや。覚えにく」
雅「覚えて下さい。じゃ、お先に」
伯母さんを置いて歩き出した途端、腕を掴まれて肩口をバンバン叩かれた。
もぅ……どうしてオバチャンて、叩くんだろ。
オ「だから、カズナリ君はどうするか聞いた？卒業まで居る気なの？」
もう、俺のカチンメーターは、ｶﾁｰﾝｶﾁｰﾝｶﾁｰﾝｶﾁｰﾝ とカウントアップが止まらない。
雅「そんなこと、聞く必要ないですから」
オ「無いこと無いのっ」
声をひそめた伯母さんがジリジリと寄ってきて、顔が俺の肩のすぐ横にある。
この距離感。
仲間扱いされてるみたいで、ものすごく気分悪い。
突き飛ばして離れたい衝動、抑えるのが大変だ……
オ「他人を家に入れるとね、色々と面倒が起きるんよ。
雅紀君はまだ知らないだろうけど。
伯母さんはたくさん経験して知っとるから」
伯母さんはしたり顔で言い募るけど
そんな、女性週刊誌のでっち上げ体験談みたいな話、いらないよ。
雅「他人じゃなくて兄弟ですよ。僕と和也は」
オ「血が繋がってないの。そういう事は本当に怖いから、ちゃんとせんと！」
雅「伯母さん……大変ですね。そんな経験たくさんしてるんですか」
オ「たくさんたくさん！何度も酷い目に遭わされそうになって。
あぁ怖い怖い。本当に怖いのはね、近すぎる他人やからね」
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えんどまめ(プロフ) - ebi信号さん» 柴犬顔…ﾌﾟｯ なるほど。オレンジ色の夕方!それ素敵〜!! もう帰らなきゃ……と背中を押されながら、何かが終わっていく寂しさとか、帰る家がある幸せが、心にこっそり忍び込んでくる感じ。アンニュイな兄弟の秋の夕暮れ・・・ぐふふ ご馳走様です。 (2017年9月25日 7時) (
レス) id: 843d1c1e57 (このIDを非表示/違反報告)
ebi信号(プロフ) - くっそぉ。柴犬顔のハイエナめ。たまらんっ！陽が落ち始めたオレンジ色の野っ腹に、やわやわ風に吹かれて遠くをみてる、そんな画がふと浮かびます。はぁ、癒されたー♪ (2017年9月24日 15時) (レス) id: 7ab42f2331 (このIDを非表示/違反報告)
えんどまめ(プロフ) - 11匹さん» どうもどうも〜ありがとうございます〜。妙なあとがきを書いちゃって、11匹さんの妄想を邪魔してないか心配(^^;) でもきっと皆それぞれ映像が浮かんでますよね。見せっこできるといいのにね〜。第三部もよろしかったらお付き合い下さいね〜。 (2014年10月1日 22時) (レス) id: 843d1c1e57 (このIDを非表示/違反報告)
11匹(プロフ) - 第二部、完結おめでとうございます( *´艸｀)景色と二人の背中や横顔やら想像してはドラマ的なカメラワークに飲み込まれてました。とても素敵なお話に今も気持ちがふわふわしてます。これからも二人を見守っていきたいです♪第三部も楽しみにしてます(〃￣ω￣〃ゞ (2014年10月1日 18時) (レス) id: 928f206419 (このIDを非表示/違反報告)
えんどまめ(プロフ) - natikoさん» ありがとうございまーす。美味しく召し上がって頂けてよかった。あの曲、お好きですか！同志！現代の感覚では、野暮ったいと言われそうな言葉が並ぶ曲だけど、沁みる〜。雅紀君がヒマになったのでスタゲも妄想スタートだぜ☆ (2014年9月29日 7時) (レス) id: 2747b465dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えんどまめ
| 作成日時：2014年9月16日 13時
