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・
お寺の本堂で
長くて、難しくて、ありがたいお経と
3人だけの短いお焼香と
長くて、そんなに難しくなくて、ありがたいお説教が……終わった。
もう、俺、我慢の限界。
御住職がユルユルと本堂を退出する後姿を見送りながら
「もっと早く歩いて！」って、心の中で叫んだ。
すりガラスの引き戸が静かに閉まって
本堂には、俺とにーちゃんと伯母さんの3人だけが残った。
足、シビれたーーーっ
「にーちゃんっ、足が！足がーーっ」て寝転びたいところだけど
伯母さんがいるからね。
行儀悪くならないように、そっと腰を浮かせて足に血液を送った。
うーーー
これ、すぐに立ち上がるのはキビしいよ
ジンジンを通りこして、ジクジクしてるもん
・
足の指をウニウニ動かしたり、ふくらはぎをグイグイ掴んだり……
効くのかどうかわからないけど、回復を早める努力を続けた。
だって、御住職にお布施を渡しに行かなきゃならないからね。
そろそろ、立てるかな……
にーちゃんを残して行きたくないから「足、どう？行ける？」って耳打ちしようとしたら
「雅紀君、御布施は？準備できてきた？」
と、向い側に座ってた伯母さんが変な標準語で言いながらササッと立ち上がった。
雅「ぁ、はい、用意してあります。今から渡しに……」
オ「兄と私からも懇志をお渡しするから。一緒に、ね」
雅「はい？」
オ「懇志。お寺さんに寄付」
雅「寄付……するんですか」
オ「こういうのはね、しておいた方がいいの。覚えておきなさいね」
雅「……はい」
オ「ほら、早く来て。時間をおくと御住職に失礼だから」
伯母さんがセカセカと歩き出した。
にーちゃんを振り向くと、足を崩しながら苦笑いしてる。
雅「行って来るから、待ってて？」
に「便所行って、外で待ってるわ」
雅「うん」
オ「雅紀君、早よしぃや」
伯母さんが、じれったそうに振り向いた。
関西弁、出たね。
関西の人なんだから、普通に関西弁で喋ればいいのにね。
なんで変な標準語で喋ろうとするんだろうなー。
まだ足がシビれてるけど、なんとか小走りして、伯母さんに追いついた。
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えんどまめ(プロフ) - ebi信号さん» 柴犬顔…ﾌﾟｯ なるほど。オレンジ色の夕方!それ素敵〜!! もう帰らなきゃ……と背中を押されながら、何かが終わっていく寂しさとか、帰る家がある幸せが、心にこっそり忍び込んでくる感じ。アンニュイな兄弟の秋の夕暮れ・・・ぐふふ ご馳走様です。 (2017年9月25日 7時) (
レス) id: 843d1c1e57 (このIDを非表示/違反報告)
ebi信号(プロフ) - くっそぉ。柴犬顔のハイエナめ。たまらんっ！陽が落ち始めたオレンジ色の野っ腹に、やわやわ風に吹かれて遠くをみてる、そんな画がふと浮かびます。はぁ、癒されたー♪ (2017年9月24日 15時) (レス) id: 7ab42f2331 (このIDを非表示/違反報告)
えんどまめ(プロフ) - 11匹さん» どうもどうも〜ありがとうございます〜。妙なあとがきを書いちゃって、11匹さんの妄想を邪魔してないか心配(^^;) でもきっと皆それぞれ映像が浮かんでますよね。見せっこできるといいのにね〜。第三部もよろしかったらお付き合い下さいね〜。 (2014年10月1日 22時) (レス) id: 843d1c1e57 (このIDを非表示/違反報告)
11匹(プロフ) - 第二部、完結おめでとうございます( *´艸｀)景色と二人の背中や横顔やら想像してはドラマ的なカメラワークに飲み込まれてました。とても素敵なお話に今も気持ちがふわふわしてます。これからも二人を見守っていきたいです♪第三部も楽しみにしてます(〃￣ω￣〃ゞ (2014年10月1日 18時) (レス) id: 928f206419 (このIDを非表示/違反報告)
えんどまめ(プロフ) - natikoさん» ありがとうございまーす。美味しく召し上がって頂けてよかった。あの曲、お好きですか！同志！現代の感覚では、野暮ったいと言われそうな言葉が並ぶ曲だけど、沁みる〜。雅紀君がヒマになったのでスタゲも妄想スタートだぜ☆ (2014年9月29日 7時) (レス) id: 2747b465dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えんどまめ
| 作成日時：2014年9月16日 13時
