声が枯れるほど・・泣いた日に （ybxin）

＝涙・６＝ ページ6

「おれ・・おれね、振られちゃったの・・。」




＿＿＿＿＿振られちゃっ・た・・？

・・彼女に・・？好きな人に・・？＿＿＿＿＿＿





俺は、現実に戻された＿＿＿＿。




パッと、俺は・・慧くんから身体を離した。

・・俺は、気持ちを落ち着ける為に

動揺した、震える指で煙草に火をつけ・・

ゆっくり、悲しい気持ちと一緒に

白い煙を吐いた＿＿＿＿＿＿。





＿＿＿落ち着け、俺。




「そ・うか、・・振られ・・。
　彼女、見る目無いな・・。慧くん
　振るなんて＿＿＿＿＿。
　・・でも、そんな落ち込むなって、
　慧くんなら、すぐ・・素敵な子
　見付かる・よ＿＿＿＿。」





＿＿俺、ちゃんと、言えてるか？

声、震えてないか？・・大丈夫・・。

冷静に・・言えているだろうか＿＿＿＿＿＿？





慧くんは、細い綺麗な指で、涙を拭い

「ん・・。あのね、宏太さ・ん・・。
　おれね・・彼氏に・・振られたの・・・。」



「あぁ、そうか・・。かれし・・。
　えっ？・・彼氏＿＿＿＿＿＿？」




俯いていた俺は顔を上げ・・

慧くんと・・瞳が重なった＿＿＿＿＿＿＿＿。






慧くんは、また思い出したのか

・・瞳を潤ませている・・・。

「うん・・。彼氏・・。
　二股・・されてたの。・・女の子、
　女の子と・・浮気して・・彼氏
　女の子のトコ・・いっちゃったの＿＿。」




慧くんは、またポロポロと涙を零し泣き出した。

そんな、慧くんを見て・・俺は＿＿＿＿。




俺は・・また、慧くんを・・抱き締めた＿＿＿。




慧くんは、俺を見上げて

「宏太さん・・おれの事・・気持ち悪くない？」



「気持ち悪くないに決まってる。
　・・何で、そんな事言うんだよ・・慧くん。」
　



綺麗な瞳から、ポロポロと涙を零して

「彼氏に・・言われたの。・・だから・・。」



「慧くん、慧くんは・・可愛いよ・・。」





俺は、我慢の限界だった・・。

してはいけなかった・・のに＿＿＿＿＿。






＿＿俺は、慧くんの唇を・・塞いだ＿＿＿＿





「んっ。・・・んんっ・・・ぅん＿＿＿＿＿＿＿。」

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