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完了 ページ9

ふと、イカホを覗くと通知が来ていたことに気が付いた。




それは、ルアーからだった。




前から交換していたのに、通知を切っていたことを忘れていた。




内容はあらかた予想が付いていた。




いや、そりゃそうなんだけどね。彼の前で失踪してるんだから。




送られてきていた内容は、大丈夫なのか…ということだけ。




あれみて大丈夫って思ってたのかよ()




あえて既読を付けずに、放置しておいた。





生きてたらクマサンに怒られちゃう。




とにかく一つの用事はごまかしの効く感じで簡単に終わった。




なんならマスクとも連絡しとかなければ良かった、と遅すぎる後悔をしながら。




さて、一番大事なのが「支部」がどこにあるのか…だ。




バンカラ地方にある、それ以外は全くの情報がない。




ネットでは表示されないんですよ。クマサン商会って。




なので、自力でバンカラ地方に行って探すしかない。




そう決心した時、病室にある人が入ってきた。




「大怪我じゃん!大丈夫そ?」




例のタコガールだった。




『…まあ』




聞いていた話ではウイルスの喉の炎症で声が出せなかったらしいが、ここまでキャラの違うやつだとは思っていなかった。カタコトでもないし。




「本当に助けてくれてありがとうね!」




自分には出せる訳が無い曇り一つない笑顔でそう言った。




『…退院…したのか?』




「いや、まだだよ?」




勝手に病室探して来たらしい。全部屋回るな。




『そうか、行く宛とかはあるだろう?』




「うん!しばらく一緒に生活させてくれる子がいた!」




『ならよかった…楽しめよ』




彼女は満面の笑みで返事をした。




_________________________________




早くも悩みの種が無くなったが、向かうという点で問題が浮かび上がった。




それは金が無いという点。




合鍵はマスクの家に届いてるか分からないし、荷物や服は今は行けないクマサン商会。




鍵がない時点で家にも入れない。




結論は手っ取り早く金を稼ぐ事を探す。




盗む以外だったら一つしかないよね。




__________________________________




とりあえず自分の家に帰ってみた。




すると、まさかの空き巣被害に遭っていた。




窓ガラスが割れ、侵入されていた。




自分もそこから入った。




金品は盗まれていたが、気になっていた物は残っていた。

終期→←Episode7 発展途上の街に向けて



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作者名:Wingdry | 作成日時:2024年1月9日 10時

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