調査 ページ7
窓からハイカラシティが見えるビルの病院に今俺はいる。
あそこでの怪我は酷いものらしく全治2ヶ月だそうだ。
無理したからね、しょうがないね。
ちなみに名も知らぬあの彼女も今治療を受けているそうだ。
消毒という名の洗脳を掻い潜ったが、表面の害は受けたそうで、喉の辺りがウイルスで蔓延して声がでなかったそうだ。
今は元気になって自分より早く退院するのかもしれない。
栄養失調の件はどうなのだろうか。
そんな俺は、今本を読んでいた。
脱出した事務室の様な所から取ってきた㊙︎と書かれたファイルの本だ。
目に留まっちゃったんだから、しょうがないね。
最初の方は実験施設の建設予定の話が書かれていた。
しかし、ペラペラしていると驚きの資料が隠されていた。
それは、
「実験体7262の失踪」
普通であれば400p程あるような中、選ぶものではない。
しかし、ある一文が見えたのだ。
「深紅の目をしたイカボーイ」
見て行くと、色々な情報があった。
「片足歩行の実験台だったが、隠し通路を使ってハイカラスクエアに逃げたと考えられているが、バトル戦績から該当する対象は見られず、失踪と認定付けた。簡易ではあるが、一回きりの記憶改変装置を使用したお陰で情報漏洩はないと考えられる。設定上虐待家庭と障害、過度なイジメとして記憶が改変される。特徴を全て押さえた改変装置を作った彼に功績を讃える。」
とんでもない情報を見てしまった。
まさかの実験装置生まれという可能性が出てきてしまった。
今考えてみると親の顔や目を潰された時など辻褄が合わないかもしれない。
体がゾッとした。
こんな出会いがあるものかと。
しかし、驚いてもいられない。
ネル社とやらは無くなって、生まれが実験体だったと言うことは流石に驚くが。
たくさんの課題が山積みなのだ。
足の治療。
マスクとのいきなりの音信不通。
家の鍵。
一度落ち着こうとしたが、流石に無理なのでとりあえず寝ることにした。
『…「彼」って一体誰だ?』
そう思いながら___
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作者名:Wingdry | 作成日時:2024年1月9日 10時