砂浜（微修正） ページ18
風に靡く旗が音を立てている。
海側には光が姿を見せていた。
綺麗で、非日常な景色を尻目に、
自分たちは過酷な練習に挑んでいた。
ここ、ミルガ海峡は自然も多い港町。
そんな早朝で、動きづらい砂浜で。
「もっと来い!」
ウィンテージが動きを早めながら言う。
「…っ!」
オメガもそれに応じて対応しているが、やはり何か違うのだろうか。
気づけば負けているんだなこれが。
「お前もやってみろよ!」
そう言うのは、休憩中のダブルエッグサングラスの彼だった。
『…えー』
「まずやってみることが重要…」
オメガからも言われる。
確かにねえ、そりゃそうだ。
闇業界で生活してきた(実質)けど、確かに最初の一歩が大事だってのは身に沁みるほどわかる。
『…やればいいんだろ』
不貞腐れた感じで渋々やる感じを出す。
実際は意外と乗り気なんだけどね。
バトルでのヴァリアブルの使い方は正直わからん。
つっこんでたおそう(あほ)
砂浜で凸凹した岩を壁にしたバトル。
所謂キルバトル。
その相手はヴィンテージらしい。
頭おかしいんじゃねえの？バトル初心者に対して？
まあ…いいや()
「よーい…スタート!」
レッドソールのスタートの合図で走り、大きな岩の影に隠れる。
待っていると、上からインクが落ちてくる。
『曲射か!』
さっと回避するが、もちろん追いかけてくる。
しかし、半端に攻めてきたので、思いっきり縦振りをすると、反応しきれていなかった。
『動きでわかる、適当だろ』
まあ…手加減でもしていたのだろう。
どう考えても雑だったからな…。
「…なるほど」
そういうと、動きが変わる。
「Xゾーn『おっぶね()』」
突っ込んできたが、なんかまぐれで横振りが当たった。
おっぶね()
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作者名：Wingdry | 作成日時：2024年1月9日 10時
