帰宅 ページ7
「ハクシュ…!」
マスクの彼のくしゃみの音で回想から意識が今に戻る。
考え事は時間を早く進ませると感じているからか、行きよりも圧倒的に早く船着き場についた、
…気がする。
船が速度を落とし、船着き場に着ける。
ついた途端に降り、さっさと持ち物の確認をしながらクマサン商会に向かった。
少しフェスのことを考えてしまい、気持ちが暗くなりながらも、自分のロッカーについた。
一口水筒を飲み、クマサンの元に向かった。
だが、そこでクマサンから告げられる。
「残念だけど今日はこれで仕舞いにするよ。」
『…何故ですか。』
「今日はもう人が集まらないんだ。クレイくん一人で行かせるわけにもいかないからね…。」
安全の配慮、遅い時間というのもあり、少し駄々は捏ねたが、結局今日は帰宅する事になった。
さっさとウェーダーを脱ぎ、ロッカーに入っていた私服を着、帽子を深く被る。
ロッカーから家の鍵と少し中身の残った水筒、貴重品類の入ったリュックサックを取り出し、クマサン商会を出ようとした。
「おい、ちょっと待てよ〜。」
先程のマスクの彼だった。
「バイト仲間として連絡先交換しないか?頼りになりそうだからな。」
フェス中にバイトをやる奴に悪い奴はいないと信じ、結局交換する事になった。
そして彼は急いで走りながらフェス中の街に屯う人々の中に消えていった。
フェスTを着ていないだけで目立ちかねないと悟った俺は、端を通り、ゆっくり歩いていた。
フェスのお題はボケとツッコミの2つだった。
正直しょうもないお題と心の中で思っていた。
すると、反対側からフェスTを着ていない男女4人が着て、別の奴らが騒いでいた。
…ああいう目つきの悪い奴が大概強いし、キレる。正直偏見だけど。うん。
Xなんちゃらとか聞こえたがそんなものなど気にせず、平常心で歩いた。
だが、Xなんちゃらのマッシュの髪の奴と少し目が合ってしまった。
即座に歩いていた足を早く動かし、一目散に駅に向かった。
「……。」
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駅に着き、終電を椅子に座って待っていた。
時刻は23時を下回っていた。
駅のホーム内は閑散とし、静かだった。
少し経った後電車が到着し、その駅でただ1人電車に乗り込んだ。
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ウィングドライ(プロフ) - 愛音@ゴーヘド愛は誰にも負けないさん» オリジナルストーリー褒めてくれるのは嬉しいですねぇ。コメントありがとうございます! (1月8日 19時) (レス) id: e7df631082 (このIDを非表示/違反報告)
愛音@ゴーヘド愛は誰にも負けない(プロフ) - この作品、面白いです。なんか救助の場面はハラハラしました…頑張ってください! (1月8日 13時) (レス) @page47 id: 8e86fe11f1 (このIDを非表示/違反報告)
ウィングドライ(プロフ) - ただの紺色さん» 改めてありがとうございました! (1月8日 9時) (レス) id: e7df631082 (このIDを非表示/違反報告)
ウィングドライ - ただの紺色さん» そう言ってくれると嬉しい限りです!頑張ります!(違う機種でId違うと思うのですいません!) (12月27日 21時) (レス) id: 8ee71409c0 (このIDを非表示/違反報告)
ただの紺色(プロフ) - この作品読んでて楽しい、、! 無理はしないでいいので次待ってます、、! (12月26日 19時) (レス) @page46 id: ec9847f949 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Wingdry | 作成日時:2023年5月6日 20時