孤独のバイト記録簿 (ページ49)

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戦争ページ49

「先着した君たちがヨコヅナと戦うことになるよ…、危険な相手だ。頑張ってくれたまえ」

そう伝えられ、暇人そうな野良バイター2人とルアー、そして自分という4人でヨコヅナ討伐という仕事をこなすことになった。

「緊張しますね〜ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ」

ルアーはそう話しかけてくる。

『慣れてるとはいえ初めて出くわす敵だ、用心していこう』

「そんなに口優しかったっけ?」

『黙れガキ殺すぞ』

「そこまでじゃなかったでしょ…」

少し会話が増えたな。実感できるほどに。

待っている間、聞きたかった事を聞くことにした。

『お前ってサルテの巻き添えでバイト来てるんじゃないのか?』

「彼女に行ってこいって言われました…」

『同棲でもしてるのかよ』

「まあそういうとこです」

作者「死ね」

？

そんな話をしているうちに、あっという間に到着した。

戦場となるシェケナダムに＿＿

今の所対象は姿を表していない。

『今のうちに準備をしておくぞ』

そう彼らに言い、飛んだ。

今回は治安維持が目標だったからか、クマサン直々に改造した武器を4種1個ずつ配給してくれた。

そして、実力が一番上の自分は余ったクマサン印のスロッシャーを手に取っていた。

特徴的すぎるところが使いづらいのか、余っていた。

致命的なインク効率を気にせず、大きな渦で壁を塗っている時だった。

無線が繋がった。

「そろそろ出てくる気配がある。気をつけなさい。」

即座に後ろを見る。

そこには自分の身長とは比じゃない程巨大なシャケが顕になった。

「デカすぎ勝てんのかよこれ…」

野良が一言こぼす。

思っていた以上だった。

足がすくむが我慢し、満潮での決戦となった。

「撃てー！」

野良2人がクマサン印のチャージャーとクマサン印のシェルターで攻撃する。

しかし、全く効いている様子がなかった。

すると、いきなりヨコヅナが大きく口を開け、

ギィｬｬｬｬｧｧ

鼓膜が破ける程大きな声で叫んだ。

「うわあああああああ」

野良たちは武器を落とし耳を塞ぐ。

そして自分もある違和感に気づく。

どこかで聞いた覚えがあった。

屈辱、怨念を晴らすようなあの時の声。

自分の記憶と今受けている声はシンクロした。

前の耳鳴りの原因となるコイツを、

本気で殺しに掛かる。