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技術 ページ5

「別に深掘りするってわけじゃないけど。嫌なら別に〜。」




『いや…別に良いんだけどさ…。』




「お前に任せるぞ〜。」




思い詰めた俺は涙が出てしまい、素で帽子を取り、真紅の目を曝け出した。




「…大変だったってのは言わずともわかるわ…。」




後から知ったが、その目は涙で少し光がその目に入り、普段のマットカラーではなかった模様。




しかし、彼は自分のことを分かってくれた。それは事実だと思った。




『なんか本当ごめんな。』




それがこの会話で出た唯一の素で出た言葉だった。




「…ホラ、泣いてないで行くぞ〜。着いたぞ〜。」




気付いたうちには、シェケナダムに着いていた。




そこには、見慣れない作業着を着た男が1人佇んでいた。




ジャンプで跳び、その男に向かった。




「お前は誰なんだよ〜!なんで今日は普通の奴らがいないんだ〜!」




「まあまあ一回落ち着きな。」




この白いツナギを着た男はバンカラ街のクマサン商会から来たらしく、沢山の別の報酬があるんだとか。




そしてこっちの本部に、『イクラ投げ』という技術を渡しに来たらしい。




「え?どーする?実演する?」




俺とマスクの彼は静かに頷いた。




すると、即座に聞きなれない爆発音を聞いた。




その音の後にはツナギの男の後ろのイクラは消え去っていた。




「あっち。」




ツナギの男が指を刺しながらそう言った。




その方向には、さっきまでなかったイクラが見つかった。




おおっ!っと言わんばかりの彼と、驚いている彼を見て少し笑う男、真顔で確認する俺という状況だった。




…正直な所、俺も結構驚いていたが、誤魔化した。




その後も説明が続き、これは試作品で、バンカラ地方で試しで使われているらしい。




実際金イクラを飛ばせるようになると、2倍近く集まるという。




そして使い方を聞いて、その日のバイトを淡々とこなした。




「すごい便利だなこれ〜。」




そうドゥフフと言いながら納品をする彼。




「そーだろー!」




少しポンコツそうなツナギの男がそう言う。




気付いたらバイトは終わっていた。




淡々と作業をして終わり、淡々と船に乗り込み、淡々と帰った。




このイクラ投げの道具を俺等二人に貸してくれた。




船の座席においておき、次のバイトの準備をしていた。




その時は彼は話しかけては来なかった。




…バイト中も涙を隠しきれていなかったが、誰も気にしていなかった。

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ウィングドライ(プロフ) - 愛音@ゴーヘド愛は誰にも負けないさん» オリジナルストーリー褒めてくれるのは嬉しいですねぇ。コメントありがとうございます! (1月8日 19時) (レス) id: e7df631082 (このIDを非表示/違反報告)
愛音@ゴーヘド愛は誰にも負けない(プロフ) - この作品、面白いです。なんか救助の場面はハラハラしました…頑張ってください! (1月8日 13時) (レス) @page47 id: 8e86fe11f1 (このIDを非表示/違反報告)
ウィングドライ(プロフ) - ただの紺色さん» 改めてありがとうございました! (1月8日 9時) (レス) id: e7df631082 (このIDを非表示/違反報告)
ウィングドライ - ただの紺色さん» そう言ってくれると嬉しい限りです!頑張ります!(違う機種でId違うと思うのですいません!) (12月27日 21時) (レス) id: 8ee71409c0 (このIDを非表示/違反報告)
ただの紺色(プロフ) - この作品読んでて楽しい、、! 無理はしないでいいので次待ってます、、! (12月26日 19時) (レス) @page46 id: ec9847f949 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Wingdry | 作成日時:2023年5月6日 20時

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