孤独のバイト記録簿 (ページ20)

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変化ページ20

『だから何だ？ソレは一部じゃないのか?誰もが全員ってわけでもないだろ』

と、言葉を返す。

「…まあそうか〜？」

思ってた事と違ったせいか、少し驚きながら一言。

『一回辛い事を経験したらそう簡単に立ち直れないんだから何言っても考えは変わらないと思うぜ』

そういったタイミングで立ち上がり、

『また、バイトで会おう』

と、一言吐き捨てて。

ちょっと待てと、呼び止めていた声も聞こえたが、無視し何なら足の動きを早めた。

でも確かに自分のような経験をした者も一部じゃないのか…と思ってはいたが。

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駅はイベントの影響で夕頃になっても混んでいた。

イベントに行こうとしている者、

この中会社へ行く疲労困憊中の者、

綺麗な夕景色を見に行こうとする者、

バトル疲れで寝落ちしている者。

それは普段と少し変わった日の筈なのに、

自分で変わった日だと認識することはなかった。

この頃から自分の中で何かが変わったという感じはあったが、自覚することはまだ無かった。

静かに混んでいる電車に乗り込み、出入口の前に立ってイカホをいじっていた。

(その後特に何もなかった)

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電車を降り、切符を捨て、家に向かった。

イカホに通知が来ていて、明日からバイトができるとクマサン商会からだった。

新しいフクを買って、気分が高揚してる中、家に入った。

もうそこは日常内の生活。

心の奥底で気付かないぐらい小さい変化だが、自分の考え方が変わった大事な日となった。

だがそれに気付くのはまた別の日であった。

プルルルルル

着替えて、寝ようとした時、電話が掛かってきた。

『ハイ…』

「もしもし」

かなり静かな声だった。

『何でしょうか』

「あの嵐の時に助けてもらったイカ…。クマサンに聞いて連絡先を…」

『どれ…？』

すごい曖昧な質問だが、

「二人で倒れてたイカの…アレだ」

と、伝わった。うーんナイス。

「感謝を明日面と向かってさせて…」

『…うん、ご自由に…もう寝ます』

「明日クマサン商会で待ってます」

ツーツーツー

声質が何となくだが女子だった。

二人のどっちだ…？(覚えてない)

だが明日早いのと、疲れの影響で考える前に睡眠に落ちた。