旅人さんと 34 ページ34
『すまん小夜！政府の人間がこの街にも姿を見せ始めたらしい！動けるか？』
「うん。」
パタパタと走り寄ってくるAさん。
『怪我は？どんな感じだ？』
「全然平気だよ。」
体の傷は全部消えていた。
『…重音、いいか？何かあったらすぐに…』
「分かってる。貴女も…どうか無事で…」
悲しそうな重音さん。
優しく頭を撫でるAさん。
『……よし、小夜行くぞ』
「うん」
お世話になった宿を出る。
「…………どうか、無事でッ……」
いつも明るく振舞ってくれた人の悲しげな声に、後ろ髪を引かれる思いだった。
『…小夜、これから君の仇と本格的にぶつかることになる。』
「…うん。分かってる」
『いい返事だ！その覚悟、天晴れだ！』
ガハハハと豪快に笑うAさん。
いつもと変わらない様子に、どこか安心感を得た。
『…だが、戦わせることは出来ない』
「……どうして？」
『そういう約束だからな！』
「……出た、謎のはぐらかし」
『ワハハ！いつか話す！』
「もう…」
また、あの山に入る。
草が生い茂り、木々を見渡せば綺麗な花。
…思えば、前に入った時よりも視界が悪くなっている気がする。
前よりも草木は増え、先は見えない。
でも何故かどんどん進むことが出来た。
まるで僕達のために道を開けているようだった。
「…Aさん、何処に行くの？」
『＿＿＿＿』
「あ……」
目の前にAさんの顔があった。
Aさんの手が優しく僕の頬を包んだ。
『……あ、い、いや！すまんすまん！小夜が不安そうな声を出したからな！大丈夫かと思って！ははは！』
「…そ、そっか」
じゃ、行こうか！
そう言ってまた歩き出す。
さっきのAさんの顔が…頭から離れなかった。
細くまっすぐ伸びた眉毛に、長く凛と上を向く睫毛。小さな口に慈愛に満ちた目……
……あの顔は、幼子を見つめる母の顔。
嗚呼知っているとも。母が子に見せる顔は。
……知っているとも。
「……ねぇAさん」
もし貴女が母だとするのなら。
愛すべき幼子がいるとするならば
「Aさんは……��子護山��について、何か知ってる…？」
「…主がよく言っていた��子護神��と何か関係があるの…？」
続く (更新停止中)
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MY LIFE(プロフ) - まちゃ宗さん» 面白い展開ですか！ありがとうございます！ (2017年3月22日 15時) (
レス) id: 5cd573734c (このIDを非表示/違反報告)
まちゃ宗(プロフ) - 面白い展開きたァァァァァァァァァ！！！！！！！！ (2017年3月22日 15時) (レス) id: eedd1248d9 (このIDを非表示/違反報告)
MY LIFE(プロフ) - 月輝さん» そうなんですか！小夜(´・ω・｀)ありがとうございます！ (2017年3月3日 0時) (レス) id: 5cd573734c (このIDを非表示/違反報告)
月輝(プロフ) - これ読んでると一人だけ置いてからてしまった小夜ちゃんが悲しくなる(´；ω；｀)私の初期鍛刀は小夜ちゃんなんです！小夜ちゃぁぁぁぁぁぁぁ！更新頑張ってください (2017年3月2日 23時) (レス) id: d9acc59419 (このIDを非表示/違反報告)
MY LIFE(プロフ) - ファオさん» ありがとうございます！嬉しいです！ (2017年3月2日 21時) (レス) id: 5cd573734c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：MY LIFE | 作成日時：2017年2月26日 0時
