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赤「 …A、のんちゃ、おらんくならんとってな、」
『 ちゃんとおるから大丈夫やで 』
桃「 とももおるんやし、怖ない怖ない 」
隣で寝てもうたともには申し訳ないけど、のんちゃんと二人で大毅を挟んで寝転がり、大毅を寝かしつけとるところ。
右手でうちの手を、左手でのんちゃんの手を握ってちっちゃくなってる大毅がもう、さっきからホンマにかわいくてしゃーない。
『 なあ、大毅 』
赤「 …なぁに？ 」
『 さっき�陲舛磴鵑�言うてた口裂け女あるやん？ 』
赤「 …ぅん 」
『 あれな、見た目はめっちゃ怖いけど、ホンマは優しいねんで？ 』
赤「 ぇ、…A、会ったことあるん？ 」
『 …実はあんねん。でも、口裂け女さんな、大毅みたいに楽しそうに笑うんよ 』
赤「 だいきといっしょ、 」
『 せやで。大毅と一緒！ 』
怖くない、と意地を張る大毅やけど、ホンマはめっちゃ怖がってるやろうから、その怖さを和らげるために話をしてあげるとけっこう食いついてきて。
そしてそれに乗ったのんちゃんも同じように話し出し、大毅も興味津々。
桃「 のっぺらぼうさん、おるやろ？ 」
赤「 お顔がないひとでしょ？ 」
桃「 せやで。のっぺらぼうさんはな、人を驚かして楽しんでる悪いヤツやーって言われることもあんねんけど、ホンマはみんなで楽しく遊びたいだけやねんで 」
赤「 みんなで？ 」
桃「 そうそう。寂しがりややねん 」
赤「 ほんなら、だいきが遊ぶ！ 」
桃「 お、ホンマに？ 」
赤「 とももいっしょに遊ぶねん！ 」
『 のっぺらぼうさん喜ぶで〜！ 』
桃「 ほんなら今度、のんちゃんがのっぺらぼうさんに言うといたるわ！大毅が遊びたい言うてたで〜って 」
赤「 うん！絶対やで！ 」
すっかり元気になった大毅は、さっきとは打って変わって “ おばけと遊ぶんや！ ” なんて言うて楽しそう。
やけど、次第にやっぱり眠くなってきてもうたみたいで。
赤「 …んん、 」
『 …お、寝た？ 』
桃「 寝たな 」
『 ほんなら起こさんうちに戻ろか 』
そっとのんちゃんとアイコンタクトして静かに部屋から出る。
ホンマ、怖いなら怖いって言うたらええのにな？笑
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作者名：こちゅん | 作成日時：2022年6月11日 19時
