うえすとさんといっしょ【 JW 】 (ページ2)

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「キャー！！A！！呼ばれてんで！！」

『 …うそ、』

「うそちゃう！！自分、さっきも同じこと言うてた！！」

「ほら！！重岡くん待ってるで！！はよ行き！！」

ともだちに背中を押され、勢いがついてしまった私は、一気に大勢の人たちのまえに出てしまい。

たくさんの視線がこっちに向かっているのを感じて、顔が熱くなるのがわかる。

「っ、Aさん… 」

『 …え、と、』

「おーっと！！Aさん登場です！！それではさっそく舞台に上がってきてください！！」

司会のひとの誘導で舞台に上がり、重岡くんと向かい合った私。

重岡くんの顔は真っ赤で、手をぐっと握りしめていて。

「では重岡くん！！お願いします！！」

「っ…、Aさん、！！」

『 …はい、っ』

「ずっとまえから、すきでした！！！…おれと、付き合ってください！！」

「「「キャーッ！！！！！！」」」

そう言って重岡くんが腰をまげた途端、一斉に湧き上がる悲鳴にも似た声。

中には、“ シゲー！！ええ感じやー！！ ”、“ むっちゃかっこええでー！！ ” なんて重岡くんを応援する声や

“ Aー！！どうすんのー！！ ”、“ Aちゃんがんばれー！！ ” とか、私を応援してくれる声まであって。

「っ…A、さん…？」

『、えっ、と、…私も、重岡くんのことが、すきでした、！！…こちらこそ、よろしくお願いします…！！』

「「「キャーー！！！！！」」」

「ええぞシゲー！！！！」

「おめでとー！！！」

私がOKの返事をした途端、またもや大きな歓声が沸き起こる。

だけど、目の前の重岡くんは目を大きく見開き、さっきより顔を真っ赤にして固まってしまっている。

『えっと、重岡くん…？』

「っ、ま、待ってAさん、ほんまに言うてる…？」

『ほ、ほんま！！』

「ほんまのほんま…？」

『ほんまのほんま！！』

「まじで…？…っ、よっしゃあー！！！！！」

『え？…っわ、！！』

気が付いたら、強く重岡くんに抱きしめられていた私。

たぶん私の顔はこれ以上ないほど真っ赤だと思う。

周りからは歓声があがり、お祝いしてくれてるみたいで。

そんな中私は、包み込んでくれている私より大きな彼の背中をそっと抱きしめ返したのだった。

- Fin -

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