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「 ───もしもし、園子？ 」
少し離れたところで私たちに背を向けて電話をしている蘭だが、どうやら相手は園子らしい。
園子は今、
「 うん、うん……えっ？！───新一が一緒に？！ 」
「『 …！！ 』」
「 っあ、じゃあAは？確か新一が事件を解決しに行くのに連れ回されてるって言ってたはずだし、一緒にいないの？！ 」
『 …！ 』
「 あ…そっか、いないんだ…え、じゃあAは今… 」
「 ──ッ園子姉ちゃん！！そこに新一兄ちゃんがいるの？！ 」
私の話題が突然出てきたことで固まってしまったけど、蘭の携帯を奪って叫んだ新ちゃんの声によって我に返り、私も新ちゃんの真似をしてカウンターの上によじ登って二人の元へ向かう。
そしてその携帯から聞こえてくる声に耳を傾けた。
〈 え？！ガキンチョ？！ 〉
『 っ園子姉ちゃん！今新一兄ちゃんは？！ 』
〈 え、ちょ、アンタまで……って、あれ？さっきまでそこに座ってたはずなのに…… 〉
突然私とコナンくんの声が聞こえたことで驚いていたけれど、すぐ質問に答えてくれた園子。
……新ちゃんがいるってことはきっとそれは快斗で、変装して飛行機に乗ってるんだ。…でも、何のために？
また新たに様々な疑問が脳裏に過ぎるけれど、それはその直後に聞こえたガシャン！という音と複数人の悲鳴、そして爆発音のような音によってかき消されてしまった。
「 園子？！大丈夫？！園子！！ 」
「 どうした！蘭！ 」
「 っそれが、悲鳴が聞こえたあとにものすごい音がして…！ 」
「 なんだと？！──中森警部！来てくれ！ 」
私たちの様子がおかしいことに気付いたおじさんが走りよってきてくれて、飛行機で何かあったらしいことを中森警部に伝えてくれる。
そして窓を振り返ってガラスに手を付き険しい表情で空を見つめる新ちゃんの隣で、私も一緒になって空を見上げる。
……園子が、今快斗はそこにいないって言ってた。…快斗は無事なんだろうか、巻き込まれてはいないだろうか。
そんな不安から、無意識のうちにぐっと唇を噛み締めた。……新ちゃんにそれを見られているとも知らず。
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〜 5/4 〜
新一くん、Happy birthday！
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作者名：こーさん | 作成日時：2022年4月23日 7時
