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《 七枚全てが集まらなかった場合でも、落札されたひまわりは展示して頂けるんでしょうか？ 》
《 いや、七枚揃わねば絶対やらん 》
《 …！しかしそれでは…！ 》
テレビの中でそう説明する次郎吉さんに、驚いたようにそう言葉を返す司会者の男性。
けれどそれは、次郎吉さんの《 案ずるな 》という言葉で遮られて。
《 ひまわり展は予てからの儂の夢じゃ。
───そして儂には、叶わぬ夢などない！！ 》
『 ……次郎吉さん、相変わらずだね 』
「 ハハハ、…みてえだな 」
自信満々に高笑いをしている次郎吉さんに、苦笑いを零したその時だった。
テレビの奥で驚きを混じえた焦ったような声が聞こえたのは。
《 こ、これは…！！
───ッキッドカード…！！！ 》
『 …？！な、キッド…？！ 』
私が聞きとった�爛�ッド�瓩箸いΩ斥佞牢岼磴辰討い覆�ったようで、同じくしてその単語を聞きとった新ちゃんもテレビに張り付いて画面を見つめていて。
けれどその肝心のテレビは、キッドを映すどころか天井しか映っておらず全く状況が掴めない。
───でも一瞬、ほんの一瞬だけど、白いマントを靡かせドアップで映りこんだキッドの姿。
しかしそのまま、あっという間に放送は終了し、テレビには今あったことを述べるアナウンサーの女性と、空を飛ぶキッドの映像だけが映っていた。
「 あれー？もう終わりー？ 」
「 キッドがひまわり盗んでったのか？ 」
「 おかしいですね、キッドは宝石しか狙わないはずですけど… 」
『 ……ッ 』
「 …あ、ちょっと、風花？！ 」
…そうだよ、光彦くんの言う通りだよ。
快斗は、……怪盗キッドは宝石しか狙わない。
……なのになんで、ひまわりを、
哀ちゃんが私を呼ぶ声が聞こえるけど、変な不安が先走り、携帯を握って一目散に外へ駆け出た私。
そしてすぐに快斗へ電話をかけた……けれど、聞こえるのは無機質な機械音だけで、快斗が電話に出ることはなかった。
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作者名：こーさん | 作成日時：2022年4月23日 7時
